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VYMをおすすめしない理由は?配当金や利回りのデメリットを他の高配当ETFと比較

専門家プロファイル編集局

「VYMはおすすめしない」「やめとけ」という声を見て、高配当ETFへの投資に踏み切れずにいませんか?配当利回りの低さやキャピタルゲインの弱さなど、デメリットを調べるほど不安が増していく方も多いでしょう。

VYMは約570銘柄に分散投資できる安定感が魅力です。ただし、配当利回りはSPYDやHDVより低く成長株をほとんど含まないため、値上がり益を期待しにくい側面があります。

この記事では、2025年時点の最新情報をもとに、VYMが設定されてからの長い運用期間で培われたデータや、バンガード社が提供する公式情報を整理し、競合ETFとの違いについて解説します。

読み終わる頃には投資初心者の方でもVYMが本当に向いている人かどうか、自信を持って判断できるようになっているため、ぜひ参考にしてください。

そもそもVYMとは?基本情報と特徴を解説

VYM基本情報と特徴

VYMへの投資を検討しているものの、具体的にどのようなETFなのか把握しきれていない方もいるかもしれません。VYMの基本的な仕組みを整理しておきましょう。

VYMの基本情報は以下のとおりです。

項目内容
正式名称Vanguard High Dividend Yield ETF
日本語名バンガード・米国高配当株式ETF
運用会社バンガード社
設定日2006年11月10日
連動指数FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス
構成銘柄数566銘柄
経費率0.06%
純資産総額約688億ドル(約10兆円)
株価約145ドル(約2.2万円)
配当利回り(SEC利回り)2.39%
参照:Vanguard|VYM(2025年11月末時点)

VYMはバンガード社が運用する米国高配当ETFで、設定から約19年の運用実績を持ちます。純資産総額は約10兆円を超え、世界でもトップクラスの規模を誇るETFです。

VYMの特徴を以下の3つに分けて、詳しく見ていきましょう。

  • 構成銘柄とセクター比率
  • 配当利回り・増配率・トータルリターンの実績
  • FTSE High Dividendに指数連動|経費率0.06%

構成銘柄とセクター比率

VYMは約570銘柄で構成されており、米国の高配当株に幅広く分散投資しています。1銘柄あたりの比率が低いため、特定企業の業績悪化がファンド全体に与える影響を抑えやすい設計です。

組入上位10銘柄は、以下のとおりです。

銘柄名比率
ブロードコム8.24%
JPモルガン・チェース4.17%
エクソンモービル2.39%
ジョンソン・エンド・ジョンソン2.19%
ウォルマート2.12%
アッヴィ1.86%
ホーム・デポ1.82%
バンク・オブ・アメリカ1.74%
P&G1.70%
ユナイテッドヘルス1.50%
参照:Vanguard|VYMYahoo Finance|VYM Holdings(2025年12月時点)

上位銘柄を見ると、半導体大手のブロードコムが8%超で突出しています。JPモルガンやバンク・オブ・アメリカといった金融大手、エクソンモービルなどのエネルギー企業、P&Gやウォルマートといった生活必需品企業も含まれ、成熟した大型優良株が中心です。

セクター比率は以下のとおりです。

セクター比率
金融21.00%
テクノロジー14.30%
資本財12.90%
ヘルスケア12.80%
一般消費財9.70%
生活必需品9.00%
エネルギー8.30%
参照:Vanguard|VYM(2025年11月末時点)

金融セクターが全体の約21%を占め、最大の比率です。テクノロジーセクターは約14%で、S&P500の約30%と比べると控えめな配分です。

VYMにはREIT(不動産投資信託)が含まれていない点も覚えておきましょう。金利変動の影響を受けやすいREITを除外し、ポートフォリオの安定性を高めた設計です。

投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などの不動産を運用し、賃料収入や売却益を分配する金融商品。少額から不動産投資ができ、証券取引所で株式のように売買できる。

配当利回り・増配率・トータルリターンの実績

VYMの配当利回りは直近で約2.5%で推移しています。高配当ETFとしてはやや控えめな水準ですが、2006年の設定以来、安定した増配を続けているのが特徴です。

設定来のトータルリターン(配当込み)は年平均約9%で、直近1年・3年・5年・10年いずれも年率10%を超えるパフォーマンスを記録しています。

項目数値
直近配当利回り(2025年12月)約2.5%
年間配当金(2025年実績)約3.50ドル/株
経費率0.06%
設定来年平均リターン約9%
参照:StockAnalysis|VYM Dividend

高配当ETFの中では利回りが突出しているわけではありませんが、経費率の低さと安定した値動きが長期保有に向いているといえるでしょう。

VYMは10年以上連続で増配を達成しており、過去5年の配当成長率は平均7.6%程度です。長期保有するほど取得価格ベースの利回り(YOC)が向上していきます。

他ETFとのリターン比較

トータルリターン(配当込み)を他のETFと比較した結果は以下のとおりです

ETF10年リターン(年率)
VYM約11.4%
SCHD約11.6%
VOO(S&P500)約15.0%
参照:StockAnalysis|SCHD vs VYM

VYMのトータルリターンは10年で約11.4%と堅実な成績ですが、S&P500(VOO)の約15.0%には届いていません。

配当収入(インカムゲイン)は得られるものの、トータルリターンでは市場平均を下回る傾向があります。

債券や現金(日本円)以外の資産として上場投資信託(ETF)を組み合わせる場合、基礎的な特徴を理解しておくことが重要です。

FTSE High Dividendに指数連動|経費率0.06%

VYMの経費率は0.06%で、業界でも最低水準のコストで運用できます。100万円を1年間運用しても、かかる手数料はわずか600円程度です。

主要な高配当ETFの経費率を比較してみましょう。

ETF経費率
VYM0.06%
SCHD0.06%
SPYD0.07%
HDV0.08%
参照:VanguardState StreetBlackRock

VYMとSCHDが最も低コストで、長期運用での複利効果を最大化しやすい設計です。0.01〜0.02%の差は小さく見えますが、数十年の運用では無視できない差になります。

VYMが連動を目指す「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」は、大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組み入れる指数です。

時価総額加重平均型のため、株式市場での企業価値が大きい会社ほど組入比率が高くなります。

たとえば、時価総額が2倍の企業は、ポートフォリオ内での比率も2倍になる仕組みです。

VYMをおすすめしない6つの理由

VYMをおすすめしない理由

VYMは人気の高い高配当ETFですが、すべての投資家に適しているわけではありません。

VYMをおすすめしない主な理由は以下の6つです。

  1. 配当利回りが他の高配当ETFより低い
  2. 値上がり益を期待しにくい
  3. 増配ペースが他のETFより遅い
  4. 金融セクター偏重で景気変動に弱い
  5. 二重課税で手取りが目減りする
  6. 為替リスクで評価額が変動する

これらの点を事前に把握しておけば、VYMが自身の投資目的に合っているかどうか、冷静に判断できるようになるでしょう。

1. 配当利回りが他の高配当ETFより低い

VYMをおすすめしない理由として最も多く挙げられるのが、配当利回りの低さです。「高配当ETF」と呼ばれながら、実際の利回りは2〜3%程度に留まります

主要な高配当ETFと配当利回りを比較してみましょう。

ETF配当利回り
SPYD4.53%
HDV3.21%
SDY2.59%
VYM2.41%
参照:StockAnalysis|VYM Dividend(2025年12月時点)

VYMの配当利回りは、SPYDと比較すると約2%も低い水準です。同じ金額を投資した場合、年間で受け取れる配当金に大きな差が生まれます。

たとえば、1,000万円を投資した場合における年間配当額の差は、以下のとおりです。

ETF配当利回り年間配当額(税引前)
SPYD4.5%45万円
VYM2.4%24万円
差額21万円(約−19%)

「今すぐ高い配当収入が欲しい」目的でVYMを選ぶと、物足りなさを感じる可能性があります。配当利回りを最優先するなら、SPYDやHDVを検討したほうが良いでしょう。

2. 値上がり益を期待しにくい

VYMは成熟した大型株が中心のため、株価の大幅な上昇は期待しにくい仕組みです。実際に、GAFAMをはじめとする成長株がほとんど含まれていません

VYMのテクノロジーセクター比率は約14%で、S&P500の約30%と比較すると大きく見劣りします。アップルやマイクロソフト、エヌビディアといった株価上昇をけん引する銘柄への投資比率が低い水準です。

VYMセクター比率
引用:Vanguard|Vanguard High Dividend Yield ETF

過去のパフォーマンスを見ても、VYMはS&P500に対して劣後する傾向があります。コロナショック後の回復局面でも、テック株中心のS&P500は2020年内に急回復しましたが、VYMは2021年に入るまで株価がコロナ前水準に戻りませんでした。

VYMとS&P500のパフォーマンス比較
引用:TradingView|青:S&P500、赤:VYM

長期で資産を大きく育てたい場合は、配当だけでなく「トータルでどれくらい増えるか」という視点も持っておきましょう。

3. 増配ペースが他のETFより遅い

VYMは10年以上連続で増配を達成している一方で、増配率自体は他のETFと比較すると控えめです。将来の配当成長を重視する投資家にとっては、物足りなく感じるかもしれません。

主要ETFの5年平均増配率を比較すると、以下のとおりです。

ETF5年平均増配率(CAGR)
SCHD約10.6%
VIG約7.7%
VYM約6.2%
SPYD約-4%(減配傾向)
参照:FinanceCharts|ETF Dividend Growth

SCHDの増配率が年間約10.6%なのに対し、VYMは約6.2%に留まります。この差は長期で見ると大きな違いになるでしょう。

仮に今の配当利回りが同じ3%だったとして、10年後の取得価格ベース利回り(YOC)を計算すると、以下のようになります。

ETF増配率10年後のYOC
SCHD10.6%約8.2%
VYM6.2%約5.5%

増配率の差は、時間が経つほど配当収入の差として表れます。「今は利回りが低くても将来大きく増える」ことを期待するなら、SCHDやVIGのほうが適しているといえそうです。

4. 金融セクター偏重で景気変動に弱い

VYMは金融セクターが全体の約21%を占めており、景気後退時に株価が下落しやすい構造です。金融株は不況時に回収不能な融資が増え、業績が悪化しやすい傾向にあります。

VYM金融セクター比率
引用:Vanguard|Vanguard High Dividend Yield ETF

コロナショックの際も、VYMはS&P500と同程度かやや大きく下落しました。金融セクターの比率が高いことが、暴落耐性の弱さにつながっています

各ETFの設定来最大下落率(最大ドローダウン)を比較すると、以下のとおりです。

ETF最大ドローダウン
SPYD−46.4%
HDV−37.0%
VYM−35.2%(※)
S&P500−34%程度
※VYMの設定来最大ドローダウンはリーマンショック時の−57.0%
※上記はSPYD設定以降(2015年〜)の比較値
参照:PortfoliosLab|ETF Comparison Tool

VYMはSPYDよりは下落幅が小さいものの、S&P500と同程度の下落リスクを抱えています。「高配当ETFだから暴落に強い」と期待する方もいるかもしれませんが、VYMには当てはまりません。

景気後退への耐性を重視するなら、エネルギーやヘルスケアなどディフェンシブセクター(景気に左右されにくい業種)中心のHDVを検討する方法もあります。

5. 二重課税で手取りが目減りする

VYM二重課税のイメージ

VYMは米国ETFのため、配当金に対して米国と日本の両方で課税される「二重課税」の問題があります日本株への投資にはないデメリットです。

特定口座でVYMを保有した場合、配当金にかかる税負担は以下のとおりです。

課税税率
米国源泉税10%
日本の所得税・住民税20.315%
合計約30%(税引後約70%)

米国での10%課税は、日米租税条約で定められた源泉税率です。(参照:財務省|日米租税条約のポイント

配当利回り2.4%のVYMなら、手取りは約1.7%まで目減りします。

VYMはNISAの成長投資枠の対象のため、NISA口座を使えば日本の税金(20.315%)は非課税になります。ただし、米国の10%は取り戻せません。

税負担を抑える方法として、確定申告で「外国税額控除」を申請し、外国で納付した税額を所得税から差し引く方法もあります。ただし手続きの手間がかかるうえ、全額は還付されない場合もあります。(参照:国税庁|No.1240 居住者に係る外国税額控除

6. 為替リスクで評価額が変動する

VYM為替リスクのイメージ

VYMはドル建て資産のため、円高が進むと配当金や評価額が目減りします

為替レート100ドル受け取り時の円換算
1ドル=160円16,000円
1ドル=130円13,000円
差額−3,000円(約−19%)

為替が30円動くだけで、受け取り額に約19%の差が生まれます。長期投資で為替変動を平準化できる面はあるものの、短期的には円建てリターンが大きく変動する点は理解しておく必要があります。

それでもVYMを選ぶメリット3つ

VYMを選ぶメリット

VYMのデメリットを見て、投資すべきか迷っている方もいるかもしれません。しかし、VYMには注意点を補って余りあるメリットも存在します。

VYMが持つメリットは、以下の3つです。

  1. 約570銘柄への分散による高い安定性
  2. 運用コスト0.06%で業界最低水準
  3. 14年連続増配で安定した配当収入

VYMならではの強みを把握して、自分に合わせて投資判断しましょう。

1. 約570銘柄への分散による高い安定性

VYM最大の強みは、約570銘柄という圧倒的な分散投資です。他の高配当ETFと比較すると、銘柄数の差は歴然としています。

ETF構成銘柄数
VYM約570銘柄
SCHD約100銘柄
SPYD約80銘柄
HDV約75銘柄
参照:Vanguard|VYMSchwab|SCHDState Street|SPYDBlackRock|HDV

VYMの銘柄数はSPYDやHDVの約7倍にもなります。1社の業績悪化や減配があっても、ファンド全体への影響は限定的です。

上位10銘柄の合計比率も約25%程度に抑えられており、特定企業への依存度が低い設計です。個別株のリスクを避けながら高配当投資をしたい方には心強い分散効果です。

2. 運用コスト0.06%で業界最低水準

VYMの運用コスト(経費率)は年0.06%と、ETF業界でも最低水準です長期運用では、低コストが複利効果を通じて大きな差を生み出します

ETF業界の平均経費率は0.22%程度なので、VYMを選ぶだけで年間の運用コストを約4分の1に抑えられます。(参照:Vanguard|ETFs

1,000万円を30年間運用した場合のコスト差を見てみましょう。

経費率30年間の総コスト
0.06%(VYM)約18万円
0.22%(業界平均)約66万円
差額約48万円

運用期間中に発生する信託報酬などの手数料は、長期でしっかり管理する必要があります。

経費率のわずかな差が、長期では約50万円の差になりえます。余計なコストがかからないよう、十分にチェックを行うことが大切です。

「損失につながるコストをできるだけ抑えたい」という堅実な投資家にとって、低コストなVYMは見逃せない投資商品だと言えるでしょう。

3. 14年連続増配で安定した配当収入

VYMは14年連続で増配を達成しています配当金の変動が小さく、生活設計に組み込みやすい安定感が魅力です。

VYM配当推移グラフ
引用:PortfoliosLab|VYM(緑色のグラフが配当)

SPYDは配当利回りこそ高いものの、減配の実績があり年ごとの配当額にばらつきが見られます。VYMは緩やかながらも着実に配当を増やし続けてきました。

年4回(3月・6月・9月・12月)の配当支払いも、定期的なキャッシュフローを求める投資家には使いやすい設計です。老後の年金を補完する用途にも活用できます。

配当利回りは控えめですが、長期保有で取得価格ベースの利回り(YOC)は徐々に向上します。10年、20年と保有を続けるほど、投資した金額に対するリターンが大きくなる仕組みです。

VYMと他の高配当ETFの比較

VYMと他ETFの比較

VYMと同じ「米国高配当ETF」でも、それぞれ設計思想や目指すゴールが異なります。自分に合ったETFを選ぶために、主要な銘柄との違いを把握しておきましょう。

主要ETFの総合比較は、以下のとおりです。

項目VYMSPYDHDVSCHD
配当利回り約2.4%約4.5%約3.1〜3.2%約3.8%
経費率0.06%0.07%0.08%0.06%
銘柄数約57080約75約100
10年リターン約11.3%約7%約8.4%約11.5%
特徴バランス型高配当特化財務優良増配重視
参照:Vanguard|VYMState Street|SPYDBlackRock|HDVSchwab|SCHD

それぞれのETFについて、詳しく見ていきましょう。

SPYD|利回りの高さと減配リスク

SPYDはS&P500の中から配当利回り上位80銘柄を選び、均等比率で投資するETFです。配当利回り約4.5%はVYMの約2倍で、今すぐ高い配当収入を得たい方に向いています。(参照:State Street|SPYD

ただし、利回りの高さと引き換えにリスクも抱えています。不動産セクター21.5%、金融セクター17.4%と特定セクターへの偏りが大きく、金利上昇局面では株価が下落しやすい構造です。

過去には大幅な減配を経験しており、配当の安定性ではVYMに劣ります。2020年のコロナショックでは株価が約46%下落し、高配当ETFの中で最も大きな下落率を記録しました。

「高利回りだがハイリスク」なSPYDと「利回りは控えめだが安定」なVYMは、対照的な性格を持つETFです。

SPYDの特徴やリスクについては、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてお読みください。

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SPYDをおすすめしない理由8選|配当利回りやVYM・HDV・SCHDとの比較も解説

HDV|暴落耐性の強さと銘柄数の少なさ

HDVは財務健全性スクリーニングを経た75銘柄に投資するETFです。エネルギー・ヘルスケア・生活必需品といったディフェンシブセクターが中心で、景気後退時の耐性に優れています。経費率は0.08%です。(参照:BlackRock|HDV

配当利回りは約3.1〜3.2%で、VYMより約0.7〜0.8%ほど高い水準です。「VYMより高配当で、SPYDより安定」という中間的なポジションです。

銘柄数が75と少ないため、1社あたりの影響を受けやすい点はデメリットと感じる方もいるでしょう。銘柄の入れ替えも頻繁で、時期によってセクター比率が大きく変わることがあります。

堅実な高配当投資を目指すなら、VYMとHDV、あるいはそれらと関連する銘柄を組み合わせて保有する戦略を取るのも良いでしょう

SCHD|トータルリターンと日本での買いにくさ

SCHDは「10年以上連続増配」「財務健全性」など厳しい条件をクリアした103銘柄で構成されるETFです。配当利回りと株価成長のバランスに優れ、SEC利回り3.83%、経費率0.06%と、トータルリターンでは高配当ETFの中でトップクラスの成績を残しています。(参照:Schwab|SCHD

過去10年のトータルリターンは約11.5%で、VYMの約11.4%とほぼ同水準です。増配率は年間10〜12%と高く、長期保有で配当収入が大きく成長する設計です。

課題は日本からの購入方法が限られる点です。米国上場のSCHDは日本の証券会社では直接購入できませんが、2024年に「楽天SCHD」「SBI・SCHD」といった投資信託が登場し、購入しやすくなりました。

トータルリターンと増配率を重視するなら、SCHDは魅力的なETFです。

【Yahoo!知恵袋の声】VYM(ETF)と投資信託、どちらを選ぶべきか悩む声

Yahoo!知恵袋では、配当金目当ての投資をする際、本家ETFのVYMと投資信託のどちらを選ぶべきか、またNISAと特定口座の使い分けについて悩んでいる、といった声が見られました。

質問者
質問者

ETFのVYMと投資信託のSBI・V・米国高配当株式インデックスファンド(年4回決算型)について

配当目当てで投資です NISAで買うなら手数料の安いETFのVYM 特定口座で買うなら自動で二重課税調整してくれる投資信託

って感じで良いですか? 手数料が安いと言っても、円で受け取る場合、ドルを円にする為替手数料や投資信託の場合は投信保有ポイントがあるので差は縮まるかと思います そう思ったらNISAだろうが特定口座だろうが投資信託の方を買ってしまう方が楽なんでしょうか?

皆様の意見聞かせてください

引用:Yahoo!知恵袋

手数料や税制メリット、運用の手間など考慮すべき点が多く、どちらが自分のスタイルに合っているのか判断するのは難しいものです。

ご自身の資産状況や目的に合わせた最適な運用方法についてアドバイスが欲しい場合は、専門家プロファイルで相談してみてはいかがでしょうか。

あなたと同じ悩みの解決が見つかる!

S&P500・オルカン|成長性の高さと配当の少なさ

S&P500連動型ETF(VOOなど)やオールカントリー(オルカン)は、配当より資産の成長を重視する商品です。配当利回りは約1%前後と控えめですが、トータルリターンでは高配当ETFを上回る傾向があります。

GAFAM等の成長株が含まれるため、株価上昇による資産拡大を狙いやすい構造です。VOOの10年トータルリターンは約14.5〜15%で、VYMの約11.3%と比べて3%ほど高くなっています。

「配当収入」より「資産の最大化」を優先するなら、S&P500やオルカンのほうが適した選択肢です。一方、定期的なキャッシュフローが欲しい方にはVYMが向いています。

自身の投資目的が「資産拡大」なのか「配当収入」なのかを明確にしてから、商品を選びましょう。

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VYMの配当シミュレーション

VYM配当シミュレーション

VYMに投資した場合、どれくらいの配当金を受け取れるのか気になる方も多いでしょう。そこで、以下のケース別に配当シミュレーションを、具体的な数字を用いて解説します。

  • 月1万円の配当に必要な投資額
  • 月5万円の配当に必要な投資額
  • 配当再投資による複利効果
  • 5年間運用した場合のリターン
  • 10年間運用した場合のリターン

シミュレーションの条件は以下のとおりです。

項目設定値
配当利回り2.5%
為替レート1ドル=150円
増配率年間6%

それぞれのケースを確認していきましょう。

月1万円の配当に必要な投資額

月1万円(年間12万円)の配当金を得るために必要な投資額を計算してみましょう

口座種類税率必要投資額
税引前約480万円
NISA口座10%
(米国分のみ)
約533万円
特定口座約30%
(米国10%+日本約20%)
約686万円
※配当利回り2.5%、年間配当12万円で計算

NISA口座を活用すれば、約530万円の投資で月1万円の配当が目指せます。特定口座では約690万円が必要となり、両者には約160万円の差があります。

月5万円の配当に必要な投資額

月5万円(年間60万円)の配当金を目標にした場合の投資額は、以下のとおりです

口座種類税率必要投資額
税引前約2,400万円
NISA口座10%
(米国分のみ)
約2,670万円
特定口座約30%
(米国10%+日本約20%)
約3,430万円
※配当利回り2.5%、年間配当60万円で計算

月5万円の配当を得るには相応の資金が必要です。NISA口座でも約2,700万円投資しなければなりません

配当再投資による複利効果

配当金を再投資せずに使う場合と、再投資して複利で運用する場合を比較してみましょう将来の資産額には大きな差が生まれます。

月3万円を30年間積み立てた場合のシミュレーションは、以下のとおりです。

項目配当を使う場合配当を再投資する場合
投資元本1,080万円1,080万円
30年後の資産額約1,500万円約2,800万円
年間配当額約45万円約84万円
※配当利回り2.5%、年間リターン6%で計算

配当を再投資し続けると、30年後の資産額は約2倍に膨らみます。長期投資では複利効果を活かすかどうかで、結果が大きく変わるのです。

5年間運用した場合のリターン

月5万円を5年間積み立てた場合の試算を見てみましょう

項目金額
投資元本300万円
5年後の評価額約360万円
年間配当額約9万円
トータルリターン約20%(年率約4%)

5年では配当収入はまだ控えめですが、増配効果で徐々に配当額が増えていきます

長期のシミュレーションは後述しますが、VYMが本領を発揮できるのは短期間の大きなリターンより、10年以上の長期視点での運用です。

10年間運用した場合のリターン

月3万円を10年間積み立てた場合の試算は、以下のとおりです

項目金額
投資元本360万円
10年後の評価額約520万円
年間配当額約17万円
取得価格ベース利回り(YOC)約4.5%
※配当利回り2.5%、増配率6%で計算

10年間の増配効果により、取得価格ベースの利回りは約4.5%まで上昇することに。最初は2.5%だった利回りが、長期保有で約1.8倍に成長する計算となります。

VYMの真価は、5年や10年といった長期スパンで発揮されます。短期の配当収入だけでなく、将来の配当成長も考慮して投資判断しましょう。

【SNSの声】VYMへの投資で実感する配当金の魅力と安定感

SNSでは、アプリを活用してコツコツと積み立てた結果、配当金を受け取れた喜びの声や、相場が不安定な局面でもVYMの持つ安定感と増配傾向に信頼を寄せているといった投稿が見られました。

VYMのような高配当ETFは、日々の株価変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産を育てたい方に適しています。まずは少額からでもいいので積立を設定し、将来の安心につながる配当金という果実をじっくりと育てていきましょう。

VYMへの投資が向いている人・向いていない人

VYMが向いている人・向いていない人

VYMにはさまざまな特徴やリスクがあるものの「結局、自分は買うべきなのか」と迷っている方もいるでしょう。

VYMは投資目的や狙うリターンによって評価が分かれるETFです。

向いている人と向いていない人の特徴は以下のとおりです。

  • 【向いている人1】安定配当を得ながら長期保有したい人
  • 【向いている人2】リスクを抑えてコツコツ運用したい人
  • 【向いている人3】ポートフォリオに守りの資産を加えたい人
  • 【向いていない人1】短期間で大きく資産を増やしたい人
  • 【向いていない人2】高い配当利回りを最優先にしたい人
  • 【向いていない人3】為替や二重課税の手間を避けたい人

自分がどちらに当てはまるか、確認してみましょう。

【向いている人1】安定配当を得ながら長期保有したい人

VYMは「毎年確実に配当を受け取りたい」「減配リスクを抑えたい」方に向いています14年連続増配の実績があり、配当の安定性に優れているためです。

SPYDのように高利回りでも配当額が不安定なETFより、VYMのように緩やかでも着実に増配するETFのほうが、長期の資産計画は立てやすいでしょう。

【SNSの声】長期投資は「早く始めて放置」が鍵?ETF積立の実感

SNSでは、ETFを数年間積み立てて放置した結果、取得価格に対する配当利回りが大きく向上したという実体験が投稿されています。高配当株投資を意図していなくても、早く始めて長く保有することで、結果的に高い利回りを得られるという「時間の効果」について言及されています。

投資において、複利効果や企業の成長による増配の恩恵を最大限に受けるためには、やはり「時間」が最大の武器です。短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で淡々と積み立てを続けることが大切です。将来の資産形成のために、まずは少額からでも積立を設定し、長く続けられる投資スタイルを確立してみてはいかがでしょうか。

【向いている人2】リスクを抑えてコツコツ運用したい人

VYMは約570銘柄に分散投資しているため、1社の不祥事や業績悪化による影響を抑えられます

「投資で大きく損したくない」「安心して保有し続けたい」方に適したETFです。

経費率0.06%も業界最低水準で、コスト面でも堅実に運用できます。派手なリターンより着実な資産形成を目指す投資スタイルと相性が良いでしょう。

【向いている人3】ポートフォリオに守りの資産を加えたい人

メインの投資先としてS&P500やオルカンを持ちながら、サブでVYMを加える戦略も検討に値します成長性と配当収入のバランスを取りたい方に向いています

たとえば「資産の80%をS&P500、20%をVYM」という配分にすれば、S&P500で成長性を維持しながら、VYMによる配当収入も確保できます。

VYMの分散効果が、ポートフォリオ全体の安定性を高めてくれるでしょう。

【向いていない人1】短期間で大きく資産を増やしたい人

VYMは成長株をほとんど含まないため、株価の急上昇は期待しにくい構造です。VYMの10年トータルリターンは年率約11%で、「5年で資産を2倍にしたい」といった目標には適していません

短期間で資産を増やしたいなら、S&P500やNASDAQ100に連動するETFのほうが可能性は高いでしょう。VYMはあくまで「守り」の資産であり「攻め」の資産とは役割が異なります。

【SNSの声】高配当株とインデックス投資、どちらを選ぶべきか?

投資家の間でたびたび議論となる「高配当株」と「インデックス投資」の選択。どちらを主軸にするか悩む方も多いでしょう。SNSでは、過去のデータ比較を交えつつ、資産の最大化と心の平穏のどちらを優先するかという視点で投稿していた方がおられます。

数字上の効率を重視するならインデックス投資、日々のキャッシュフローによる安心感を重視するなら高配当株といったように、ご自身の性格や目的に合わせて選ぶことが大切です。

どちらが自分に合っているか迷う場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談し、最適なポートフォリオを検討してみてはいかがでしょうか。

【向いていない人2】高い配当利回りを最優先にしたい人

VYMは「安定性」と「分散」を優先した設計のため、配当利回りは約2.5〜3%と「高配当」と呼ぶには物足りない水準です

「今すぐ4%以上の利回りが欲しい」方には向いていません。

配当利回りを最優先するなら、SPYDやHDVを検討してみてください。

【向いていない人3】為替や二重課税の手間を避けたい人

VYMは米国ETFのため、配当金に二重課税がかかるうえに為替変動の影響も受けます

「手続きが面倒」「リスクをシンプルにしたい」方には負担が大きいかもしれません。

外国税額控除の確定申告が面倒な場合は「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」などVYMに連動する国内投資信託も検討してみてください。

二重課税問題を回避しつつ、VYMと同等のリターンを狙えます。

VYMに関するよくある質問

よくある質問 Q&A

VYMに関するよくある質問に回答します。投資判断の参考にしてください。

Q
新NISAでVYMを買うメリットは何ですか?
A

配当金にかかる日本の税金(約20%)が非課税になります。米国での課税(10%)は残るものの、特定口座の約30%と比較すると大幅な節税効果です。

新NISAで買う場合は成長投資枠を使うことになり、つみたて投資枠では購入できません。成長投資枠は年間240万円まで非課税で投資でき、生涯非課税保有限度額1,800万円のうち1,200万円まで利用可能です。

利益に対して20%分の税金を抑えられるため、VYMへ投資するのであれば、NISA口座を積極的に活用しましょう。

参照:金融庁|NISAを知る

新NISAの成長投資枠の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてお読みください。

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Q
VYMで配当金生活するには何口必要ですか?
A

月20万円(年間240万円)の配当金を得るには、配当利回り2.5%で計算すると約9,600万円投資しなければなりません。実際には税金がかかるため、投資額はさらに必要です。

日本からの税金は非課税になるNISA口座を使っても、約1億円程度の資産がないと、月20万円には達しません。

このことから、VYMだけで完全な配当金生活を送るのは非現実的といえます。VYMの特徴である「安定した配当利回り」を活かし、年金の補完や生活費の一部を賄う「サブ収入」として活用する方法を検討してみてください。

Q
VYMはどのネット証券で購入できますか?
A

SBI証券、楽天証券、マネックス証券、moomoo証券など主要なネット証券で口座を開設し、登録すれば簡単に買えるようになります。

公式サイトで取り扱い対応状況を確認し、取引を始めましょう。

最安水準の手数料は、moomoo証券のベーシックコース(手数料0.088%)です。証券会社ごとに為替手数料も異なるため、総コストで比較して選びましょう。

【Yahoo!知恵袋の声】VYMで配当金を得るための投資額や株数について

Yahoo!知恵袋では、VYMで年間100万円の配当金を得るためには、具体的にどれくらいの株数や資金が必要なのか知りたい、といった声が見られました。

質問者
質問者

VYMの配当金年間100万貰ってる人がいます。一体何株保有してるのですか?

いくら注ぎ込んだらそのくらい配当されるのですか?

引用:Yahoo!知恵袋

配当金生活には憧れますが、実際に目標額を達成するためにどれくらいの元手が必要なのか、イメージがつかめず悩むこともあるでしょう。

具体的な資産運用のシミュレーションや投資計画について相談したいのであれば、専門家プロファイルで気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

VYMは配当利回りが約2.5〜3%と控えめで、成長株をほとんど含まないため、値上がり益も期待しにくい構造です。一方で、570銘柄以上への分散投資と経費率0.06%の低コスト、14年連続増配により安定した分配金が得られる点は大きな価値だといえます。

一般的には、短期売買には不向きですが、四半期ごとの配当を楽しみながら、米国株投資の代表的な銘柄として長く保有するのに適しています。経済情勢の変化にも強く、将来の安心を実現するのに役立つでしょう。

「今すぐ高い配当が欲しい」方にはSPYDやHDVが向いていますが、「長期で安定した配当収入を得たい」方にはVYMが適しています。

投資目的が「資産の最大化」なのか「配当収入の確保」なのかを明確にしたうえで、正しい知識を持ったうえで、最終的な判断はご自身で行い、自分に合ったETFを選んでみてください。

高配当ETFへの投資で迷った時は、幅広い分野の専門家が回答する無料Q&Aが充実した専門家プロファイルを活用すれば、あなたの状況に合わせたアドバイスを得られます。

気になることがあれば、ぜひ質問してみてください。

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