お金の悩み

学費で貯金がなくなる前に準備することは?必要な金額と対処方法を解説

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専門家プロファイル

「子供の学費で貯金がなくなるかもしれない」

「私たちの老後資金はどうなるのだろう」

大切なお子様の進学は喜ばしい一方で、家計と将来への漠然とした不安を抱えていませんか。

預金通帳の残高が減っていくのを見て、焦りを感じるご家庭は少なくありません。

この記事では、そのような不安を抱える方へ、具体的なデータに基づいた対処法から家計改善、専門家への相談方法まで解説します。

学費で貯金がなくなる理由

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なぜ、計画的に貯めてきたはずなのに、学費の支払いで貯蓄が底をついてしまうのでしょうか。

まずは、その理由を正しく理解することから始めます。

教育費は「大学だけ」ではなく積み上げ

学費で貯金が減る原因は、大学4年間の費用だけではありません。

実際は幼稚園〜高校までの教育費が長期間にわたり積み上がり、さらに子どもの年齢が上がるほど支出が増えやすい点が効いてきます。

特に子どもが2人いる家庭では、教育費のピークが重なる時期に生活費や住宅費も並行してかかるため、保護者にとって「気づけば貯金が減っている」状態になりやすいのです。

子供の学費、現実的な必要額を知る

以下に、大学進学にかかるリアルな金額をイメージしました。

漠然としたイメージではなく、具体的な金額を把握することが第一歩です。

特に大学4年間の費用は、進路によって大きく変動します。

進路入学金授業料など(4年間)合計(目安)
国公立大学約28万円約214万円約242万円
私立大学(文系)約25万円約375万円約400万円
私立大学(理系)約27万円約495万円約522万円
私立大学(医歯薬系)約107万円約2,238万円約2,345万円

文部科学省・日本政策金融公庫のデータを基に算出

学費が家計を圧迫する仕組み

子供の教育費がピークを迎える時期は、親世代のライフイベントと重なりがちです。

住宅ローンの返済や自分たちの老後資金準備など、大きな支出が集中する時期に、大学の学費という大きな負担がのしかかります。

多くの方が「子ども1人につき毎月いくら資金すれば良いですか?」と悩まれます。

例えば、大学費用として500万円を18年間で準備する場合、単純計算で月々約2.3万円の積立が必要です。

しかし、これはあくまで平均的なモデルケースであり、ご家庭の状況やライフプランによって最適な金額は大きく変わります。

収入が伸び悩む中で、教育費のピークと他の支出が重なることで、家計は一気に圧迫されてしまうのです。

公的支援制度で学費不足を乗り越える

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人は子供の学費という大きな壁に直面したとき、抱え込む必要はありません。

国や大学が用意している公的な支援制度を正しく理解し、活用することで、家計の負担を大きく軽減できる可能性があります。

給付型奨学金は万能ではない現実

返済不要の給付型奨学金は非常に魅力的ですが、誰もが利用できる万能薬ではないという現実があります。

「給付型=救世主」という期待は、一度リセットして考える必要があります。

日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金は、主に住民税非課税世帯(年収目安約270万円未満)やそれに準ずる世帯(年収約380万円未満)が対象です。

そのため、学費負担が重いと感じる多くの中流家庭(例えば年収500〜800万円層)は、所得制限により対象外となるケースがほとんどです。

この現実を踏まえると、給付型だけに頼るのではなく、返済が必要な貸与型奨学金や教育ローンを現実的な選択肢として組み合わせて考える必要があります。

「親の資金がなくても大学に進学できますか?」という問いには「はい、可能です」と答えられますが、そのためにはこれらの公的支援を賢く組み合わせることが不可欠です。

国の教育ローン(日本政策金融公庫)活用

給付型奨学金の利用が難しい場合、次に力強い味方となるのが、日本政策金融公庫が扱う「国の教育ローン」です。

民間のローンに比べて金利が低めに設定されており、所得制限も比較的緩やかです。

国の教育ローンの特徴
  • メリット:
    • 固定金利で返済計画が立てやすい点が安心です。
    • 子供1人につき最大350万円まで融資が可能で、条件によっては450万円まで借り入れできます。
    • 在学中は利息のみの返済(元金据置)も選べ、卒業までの家計負担が減るでしょう。
    • 母子家庭や父子家庭、低所得世帯には金利優遇があります。
    • 入学金や授業料だけでなく、アパートの敷金・礼金、パソコン購入費などにも利用範囲が広いのが特徴です。
  • デメリット:
    • 審査に10日〜20日ほど時間がかかるため、早めの申し込みが必要です。

申し込みから融資までは通常20日前後かかるため、合格発表前から早めに情報収集と準備を始めることが重要です。

大学独自の学費減免・延納制度を知る

国の制度だけでなく、進学する大学が独自に設けている支援制度にも必ず目を向けましょう。

これらは知っているか知らないかで、状況が大きく変わる可能性があります。

大学制度とアクションプラン一覧

主な支援制度

  • 授業料減免制度
  • 入学金免除・減免制度
  • 学費延納・分納制度

具体的なアクションリスト

  1. 大学のウェブサイトを確認する
  2. 学生課へ問い合わせる
  3. 具体的な質問をする

民間教育ローンとその他の資金調達

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公的制度だけでは不足する場合、民間の金融機関が提供する教育ローンも選択肢に入ります。

ただし、それぞれに特徴と注意点があるため、安易に飛びつくのではなく、内容をしっかり理解した上で慎重に検討することが大切です。

民間教育ローンの選び方と注意点

国の教育ローンが利用できない場合や、追加で資金が必要な場合は、民間の金融機関が提供する教育ローンが選択肢になります。

それぞれ特徴が異なるため、慎重に比較検討することが大切です。

種類金利(傾向)審査期間保証人繰り上げ返済
銀行系低めに設定されている傾向があります。やや時間がかかる場合があります。保証会社の利用が一般的です。手数料がかかる場合があります。
信販系銀行系以上の傾向があります。比較的スピーディーな審査が多いです。不要な場合が多いですが、プランによります。柔軟に対応可能な場合があります。

※各金融機関の詳細は、必ず公式サイトでご確認ください。

民間教育ローンを検討する際の注意点
  • 金利タイプ
  • 審査基準
  • 総返済額
  • 繰り上げ返済
  • 団体信用生命保険(団信)

その他の資金調達方法

奨学金や教育ローンでも資金が足りない場合、他の方法を検討することになりますが、これらはリスクを十分に理解した上で利用する必要があります。

資金調達法一覧
  • 生命保険の契約者貸付
  • カードローン
  • フリーローン
  • 親族からの借入

これらの方法は、目先の学費を乗り切るための一時的な解決策に過ぎず、根本的な家計改善には繋がりません。

利用する前に、必ず返済計画を具体的に立てることが不可欠です。

学費と老後資金のバランスを整えるコツ

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教育費のピークと老後への備えが重なる時期は、家計にとって最も厳しい局面かもしれません。

しかし、支出を見直し、収入を増やす視点を持つことで、この難局を乗り越える道筋は見えてきます。

家計簿で支出把握と固定費削減

家計改善の第一歩は、お金の流れを正確に把握することから始まります。

家計簿アプリなどを活用して支出を「見える化」すれば、無駄な出費がどこにあるのか一目瞭然です。

まずは1ヶ月間、何にいくら使っているのかを把握することに集中しましょう。

特に効果が大きいのが、毎月必ず出ていく「固定費」の見直しです。

特に見直したい固定費リスト
  • サブスク
  • 通信費
  • 保険料
  • 車の維持費

こうした固定費を一度見直すだけで、長期的に大きな節約効果が生まれ、教育資金や老後資金に回す余裕が生まれます。

学資保険だけで足りないときは「資産の組み方」を見直す

教育資金と老後資金を両立させるには、家計の見直しに加えて「今あるお金をどう運営(管理・配分)するか」も重要です。

たとえば学資保険は計画性を作りやすい一方で、途中解約の条件や増え方に限界がある場合もあります。

必要額に届かないと感じるなら、教育費専用の積立と老後用の資産形成を分けて設計し、家庭の状況に合う方法を選びましょう。

焦って一つの手段に寄せるより、「わが家におすすめの組み合わせ」を作る発想が、長期の不安を減らします。

収入を増やす選択肢を検討する

支出の削減には限界があります。

そこで重要になるのが、収入を増やすという視点です。

現在のライフスタイルに合わせて、無理なく始められることから検討してみましょう。

少しの増収でも、長期的に見れば教育資金や老後資金に大きな違いを生み出します。

収入アップのための選択肢
  • 副業を始める
  • スキルを活かす
  • 資産運用を検討する
  • 転職でキャリアアップ
  • 配偶者の働き方を考える

無理のない範囲で、自分の家庭に合った方法を見つけることが、継続のコツです。

子供の将来と老後資金を守るライフプラン

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お金の話は、家族全員で共有し、将来を見据えた計画を立てることが何よりも大切です。

奨学金400万円の返済リスクを具体化

「親子で話し合いましょう」という抽象的なポイントでは、奨学金のリスクは伝わりません。

大切なのは、奨学金という名の「借金」がお子さんの将来にどう影響するのか、具体的な数字でリスクを共有することです。

例えば、有利子の奨学金を400万円借りた場合、月々約1.7万円の返済が20年間も続きます。

この返済という「足かせ」が、お子さんの人生の選択肢を狭めてしまうかもしれません。

  • 結婚や住宅ローンなど、人生の大きなイベントでローン審査が不利になるリスクがあります。
  • 返済のために、本当にやりたい仕事を諦め、安定や給与を優先せざるを得ない可能性もあるでしょう。
  • 経済的な余裕のなさから、投資やキャリアアップの機会を逃してしまうことも考えられます。

もし「資金はないけれど、子供の希望で私立へ」と考えるなら、この現実をお子さん自身が理解し、覚悟を持って選択することが不可欠です。

「資金ないのに私立高校」という選択が、将来の子供を苦しめる可能性を親子で冷静に話し合う必要があります。

親がすべてを背負うのではなく、親子で将来の返済計画まで含めて進路を考えることが大切です。

ライフプランで教育・老後資金を最適化

目先の学費のことだけを考えていると、気づいた時には自分たちの老後資金が底をついている、という事態になりかねません。

そうならないためにも、教育費と老後資金をトータルで考える「ライフプラン」の作成が重要です。

ライフプランとは、今後の人生で起こるイベントと、それに必要なお金を時系列で可視化した計画書のことです。

これを作成することで、いつ、いくらお金が不足するのかを事前に把握し、早めに対策を打つことができます。

ライフプランニングで考えること
  • 子供がいつ大学に進学し、教育費のピークはいつ来るのかを把握します。
  • 自分たちがいつ退職し、年金はいくらもらえる見込みなのかを確認しましょう。
  • 教育費を優先した結果、老後資金が不足しないか、そのバランスを考えます。
  • 住宅ローンの完済時期と退職時期のバランスはどうか、といった点も重要です。

まずは金融機関のウェブサイトなどにある、無料のライフプランシミュレーションを試してみましょう。

同時に、ご自身の年金見込額がわかる「ねんきん定期便」や、お勤め先の退職金規程も必ず確認してください。

教育費のピークと老後資金の準備期間が重なる今だからこそ、全体を見通した計画を立てることが、家族全員の未来を守ることにつながります。

FPに相談して最適な解決策を見つける

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家計の状況はご家庭ごとに全く異なります。

だからこそ、インターネットの情報だけを頼りにするのではなく、マネープランやお金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に相談し、ご家庭に合った最適な解決策を見つけることが、不安を解消する一番の近道になるかもしれません。

FPを「子供に現実を突きつける汚れ役」に

親が直接「うちにはそんなお金はない」と言うと、どうしても感情的な対立になりがちです。

そんな時、FPを「客観的なデータで現実を突きつける第三者」として活用する視点を持ってみませんか。

専門家という第三者の立場から、

「この進路を選ぶと、ご両親の老後資金が〇〇万円不足します」

「奨学金を400万円借りると、お子さんは社会人生活をこれだけの負債からスタートします」

と具体的な数字で示してもらうのです。

親が言えば角が立つことも、プロの口から語られることで、お子さんも冷静に将来と向き合うきっかけになります。

FPへの相談は、単に安心材料を得るためだけではありません。

家族全員で現実的な選択をするための、戦略的な一手となり得ます。

FPに相談できること
  • 教育費プランの設計
  • 家計全体の収支バランスの診断と改善点の提案
  • 教育資金と老後資金の計画
  • 生命保険や医療保険の見直し
  • 住宅ローンの返済シミュレーション
  • NISAやiDeCoの資産運用アドバイス

ご家庭の状況を総合的に診断し、オーダーメイドの解決策を提案してくれます。

無料FP相談を活用し一歩踏み出す

「専門家への相談は費用がかかりそう…」と躊躇してしまうかもしれませんが、近年は無料で相談できるサービスも増えています。

例えば、保険相談窓口や一部の金融機関では、専門のFPによる無料相談サービスを提供しています。

これを活用しない手はありません。

相談を有意義なものにするために、事前にいくつか資料を準備しておくと話がスムーズに進みます。

すべて完璧に揃える必要はありませんが、わかる範囲でまとめておきましょう。

【相談前に準備しておくと良いもの一覧】
  • 直近1〜2ヶ月分の家計簿など、毎月の収支がわかるもの
  • 源泉徴収票など、世帯年収がわかる書類
  • 住宅ローンや自動車ローンなどの返済予定表
  • 加入している生命保険や損害保険の保険証券
  • ねんきん定期便など、将来の年金額が推測できる資料
  • お子さんの希望進路や、おおよその学費がわかるパンフレット

何から手をつけていいかわからない時こそ、プロの力を借りるタイミングです。

まずは無料相談を予約し、客観的な視点から家計の健康診断をしてもらうことから始めてみましょう。

学費の不安を解消し未来を切り開く

教育費の大きな壁に直面し、「このままでは貯金が底をついてしまう」という焦りは、子を想う親として当然の感情です。

しかし、不安を抱えたまま立ち止まっていては、状況は変わりません。

情報を集め、一つひとつ行動に移すことで、必ず道は開けます。

本記事の要点と次のステップ

本記事のまとめと、今すぐできること

  • 現状把握
  • 情報収集
  • 公的制度の検討
  • 家族会議
  • 専門家への相談

この記事で紹介した対処法を一つでも実行に移すことで、未来は必ず変わります。

子供の夢と自分たちの老後、その両方を守るために、今日から具体的な一歩を踏み出しましょう。

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専門家プロファイル 主任
初めまして。専門家プロファイル・主任ナビゲーターの中野です。 私の役割は、あなたが抱える悩みを整理し、解決策を持つ『本物の専門家』へと橋渡しすることです。 元々、専門家プロファイルはあらゆるジャンルの優れた専門家が集結したメディアです。 実は私自身も、過去に理不尽なトラブルや大きな壁に直面し、眠れない夜を過ごしたどこにでもいる悩める人でした。 当事者としてたくさん悩んだ経験があるからこそ、「いつでもスマホで専門家と繋がれる」という安心感を求めていました。 この専門家が集結するサービスは、”私のため”でもありますが、きっと"みなさんのため"にもなります。 一人で抱え込まず、気軽に専門家に質問や相談をしてみましょう。
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