奨学金の利子のはいくらかかる?返済額の減らし方と対策術を紹介!
進学を控えた方や在学中の者にとって、奨学金の申込みは将来の大きな決断です。
日本学生支援機構(JASSO)公式サイトの専用ページでは、手続きの詳細や返還に関する情報が一覧で公開されています。まずは登録前に、いつ・いくら必要なのか、将来の金利がどう影響するか、全体の流れを把握することが第一歩となります。
「利子がどれくらいかかるのだろう…」
「毎月の返済額はいくらになるの?」
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、奨学金の利子の仕組みから、具体的な計算シミュレーションをし、返済負担を賢く減らすための3つの方法を解説します。
(参照:日本学生支援機構(JASSO)|奨学金)
利子の基本と計算

奨学金利子の種類と決定方式
日本学生支援機構(JASSO)の第二種奨学金(利子のある奨学金)には、利子の決まり方が2種類あります。
申込時にどちらか一方を選択するため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
- 利率固定方式: 貸与終了時に金利が確定し、返済完了まで変更されません。市場金利の変動に左右されないため、返済計画が立てやすい点がメリットです。
- 利率見直し方式: おおむね5年ごとに金利が見直されます。市場金利が下がれば返済額も減る可能性がありますが、逆に市場金利が上がれば返済額が増えるリスクも伴います。
それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
利率方式のクイック比較表
| 方式 | 利率の決まり方 | 向いている人 |
| 利率固定方式 | 完済まで一定 | 返済額を登録時のまま確定させ、安定したマネー計画を立てたい人 |
| 利率見直し方式 | 約5年で変動 | 市場金利の下落による返済減の恩恵を受けたい、リスクを許容できる人 |
貸与終了後の利率が返済総額に直結する点は、全ての奨学金利用者が共通して知っておくべき重要事項です。
最新の正確な金利については、必ず日本学生支援機構(JASSO)の公式サイトで確認してください。
利子計算の基本
奨学金の利子計算は、複雑な式を覚える必要はありません。
大切なのは、利子額を決める3つの重要な要素を理解することです。
- 借入総額(元金):あなたが大学などで学ぶために借りたお金の合計額です。この元金に対して利子がかかります。
- 利率(年利):借りたお金に対して、利子がどれくらいの割合でかかるかを示す数値です。年利0.5%であれば、元金の0.5%が1年間の利子となります。
- 返済期間:借りたお金を何年かけて返していくかの期間を指します。期間が長ければ長いほど、利子を支払う総額は増える傾向にあります。
この3つの数字が、あなたの毎月の返済額や利子の総額を左右します。
JASSOの返済方式は、多くの場合「元利均等返還」が採用されています。これは、毎月の返済額(元金+利子)が返済完了までずっと同じ金額になる方法です。そのため、家計の管理がしやすいというメリットがあります。
自分で細かく計算するより、これらの要素を使ってシミュレーションツールを活用するのが最も確実な方法です。
返済額シミュレーション

次に、実際にどれくらいの利子がかかり、毎月の返済がいくらになるのか、具体的な数字で見ていきましょう。
JASSOシミュレーションツールの活用方法
より正確な返済額を知るには、JASSO公式サイトのツールが最も確実です。
日本学生支援機構が提供する「奨学金貸与・返還シミュレーション」を使えば、ご自身の状況に合わせた試算ができます。
JASSOのツールの使い方(クリックで表示)
- 奨学生番号の入力: 奨学生番号がわかる方は入力すると、より詳細なデータに基づいた試算ができます。
- 複数の金利パターンで試算: 金利は固定せず、複数のパターンで試算して将来のリスクに備えましょう。特に利率見直し方式を選択している場合は、金利上昇のリスクも考慮したシミュレーションが有効です。
- 繰り上げ返済の効果を確認: 繰り上げ返済をした場合に、どれだけ利子が減るかのシミュレーションも試せます。
- 制度利用時の返済プラン: 減額返還制度などを使った場合の返済プランも確認できるため、いざという時の備えとして便利です。
サイトにアクセスし、貸与総額や利率などの情報を入力するだけで簡単に計算可能です。
このツールは、あなたの返済計画を具体的にイメージするための強力な味方となるでしょう。
借入総額別:利子総額と月々の返済額早見表
「奨学金を月10万円借りた場合、利子はいくらですか?」といった疑問に答えるため、借入総額別のシミュレーション表を作成しました。
ここでは利率を0.5%と仮定し、元利均等返還方式で計算しています。
| 借入総額 | 返済期間 | 月々の返済額 | 利子総額(概算) | 手取り20万円の場合の生活圧迫度 |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 15年 | 約17,300円 | 約11.7万円 | 収入の約8.7% 自由に使えるお金がかなり減る感覚 |
| 500万円 | 20年 | 約21,900円 | 約25.4万円 | 収入の約11% 趣味や自己投資に回せる費用が制限 |
| 800万円 | 20年 | 約35,000円 | 約40.6万円 | 収入の約17.5% 貯蓄や将来設計にも影響が出やすい水準 |
※上記は元利均等返還方式での概算です。実際の金額とは異なる場合があります。
返済額は、卒業時の所得や学校の種類、借りていた期間などの条件によって別の型(パターン)となります。上記のシミュレーション表はあくまで目安ですので、前もってご自身の貸与額に基づいた正確な計算を行うことが大切です。
この表はあくまで一例のため、次の項目で紹介する公式ツールでご自身の数字を把握しましょう。
奨学金は国内のみならず、海外の大学に行く際にもご利用いただけます。実際、海外の大学は学費が高く、行くのは困難です。そんな海外大学志望の方の悩みを専門家が聞いてくださる専門家プロファイルの例話がこちらです。
専門家プロファイルでは、ファイナンシャルプランナーの上津原 章さんが、海外留学に必要な奨学金の悩みについての相談に回答しています。

海外留学を考えています。
そして、奨学金をJASSOから借りようと考えています。
海外留学には大きなお金がかかるので、奨学金利用金額も莫大なものになってしまいます。
しかも利子付きなので返済金額が計算したところ、800万近くになりました。
海外大学に行くことはもう決定済みなのですが
奨学金が将来返していけるかが心配です

海外留学をかなえたいというお気持ちがあるようですね。
奨学金でいうと、JASSOだけでなく、現地の大学や大学と提携している企業の奨学金もあるでしょう。
厳しい言い方かもしれませんが、奨学金は、親や親の財産が担保になるのではなく、あなた自身の将来価値が担保になるのです。自分自身の価値をどんどん高めて、奨学金はさっさと返す。そんな意気込みでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
利子負担を減らす方法

奨学金の利子、少しでも軽くしたいですよね。ここでは、代表的な方法である「繰り上げ返済」の仕組みから、具体的なシミュレーション、そして注意点までを分かりやすく解説します。
1.繰り上げ返済で利子を減らす仕組みとメリット
繰り上げ返済とは、月々の返済とは別に、まとまった金額を前倒しで返済することです。
この方法の最大のメリットは、返済した分がすべて「元金」の支払いに充てられる点にあります。元金が減れば、将来その元金にかかるはずだった利子もまとめてカットできるため、結果的に総返済額を大きく減らせるのです。
主なメリットは以下の通りです。
- 総返済額の減少: 将来支払うはずだった利子がなくなるため、トータルの支払額が減ります。
- 返済期間の短縮: 繰り上げた分だけ、完済までの期間が早まります。
- 精神的な負担の軽減: 借金の総額が減ることで、気持ちに余裕が生まれるでしょう。
現在の奨学金は非常に低い金利です。
生活防衛資金を確保した上で、余裕資金で行うことが重要です。
あえてゆっくり返し、手元の資金は自己投資や資産運用に回す、というのも合理的な選択肢の一つとして検討する価値があります。
繰り上げ返済シミュレーション:いつ、いくらでどれだけ得するか
では、実際に繰り上げ返済をすると、どれくらいお得になるのでしょうか。
具体例で見てみましょう。
クリックで表示
【シミュレーション条件】
- 借入総額:500万円
- 利率:年0.5%
- 返済期間:20年
ケース1:返済開始1年後に50万円を繰り上げ返済した場合
- 軽減される利子総額:約4.7万円
- 返済期間の短縮:約2年2ヶ月
ケース2:返済開始10年後に同じく50万円を繰り上げ返済した場合
- 軽減される利子総額:約2.5万円
- 返済期間の短縮:約2年
このように、同じ金額を返済するなら、できるだけ早い段階で行う方が利子の軽減効果は高くなります。
これは、返済初期ほど元金に占める利子の割合が大きいためです。
繰り上げ返済を検討する際は、以下の点に注意しましょう。
- 手続き方法: JASSOの「スカラネット・パーソナル」からオンラインで簡単に申し込めます。
- 申込期間: 毎月、申込期間が定められているため、公式サイトで確認が必要です。
- 資金計画: 一度返済したお金は戻ってきません。生活防衛資金を確保した上で、余裕資金で行うことが大切です。
企業支援と制度活用

会社の支援制度や公的なセーフティネットを賢く活用することで、負担を大きく減らせる可能性があります。
JASSOの返済負担軽減制度を活用する
どうしても月々の返済が厳しい時は、一時的に負担を軽くする「セーフティネット」を活用しましょう。ご自身の状況に合わせ、以下の2つから選択できます。
| 制度名 | 仕組み | 利用条件(年収目安) | 注意点 |
| 減額返還 | 毎月の支払いを1/2〜1/3に | 325万円以下 | 完済までの期間が延びる |
| 返還期限猶予 | 支払いを一旦ストップ | 300万円以下 | 返済総額が増える可能性がある |
これらの制度は、あくまで一時的な対処法です。
根本的な解決にはなりませんが、生活を立て直すための貴重な時間を作ってくれます。
申請はJASSOの「スカラネット・パーソナル」から行えるので、まずは利用条件に当てはまるか確認してみましょう。
奨学金返済支援制度がある企業を選ぶメリット
「奨学金返済支援制度(代理返還)」とは、企業が社員に代わって返済を肩代わりしてくれる福利厚生です。
1.求職者にとっての3大メリット
- 実質的な収入増:手取りが増え、生活に余裕が出る。
- 精神的な安心感:返済プレッシャーが減り、仕事に集中できる。
- 将来設計のしやすさ:結婚や住宅購入などのプランが描きやすくなる。
2.「拘束の罠」を見抜くチェックポイント
制度の有無だけで判断せず、以下の条件を必ず確認しましょう。
- 基本給の比較:支援がある分、基本給や他の手当が低くなっていないか。
- 支援条件:「勤続◯年以上」など、現実的に達成可能な条件か。
- 退職時ルール:早期退職時に返金を求められるペナルティがないか。
3.効率的な企業の探し方
楽天証券のマネーコラムなどでも紹介される通り、こうした支援制度は生活のバランスを保つ上で非常に有効なサービスです。検索時は「奨学金 返済支援」等のキーワードを組み合わせ、複数のサイトの記事を参考にしながら、自分と同じ価値観を持つ企業を探してみましょう。
知識を武器に、賢く奨学金と付き合おう

奨学金の申込みを検討する際、まずはJASSOのホームページなどで最新の案内を正しく把握することが大切です。
サイト内のページには、制度の概要や選考の基準が一覧で掲載されており、在学中の学生や生徒、あるいはこれから進学を控えた者にとって重要な情報源となります。
- 制度の種類:
- 利息の付かない「第一種」
- 将来の運用型に応じて選ぶ「第二種」
- 自身のライフプランに合った選択が必要
- 返済不要の「給付」型や特定の事業対象となるか等、事前確認が可能
- 月額の設定:
- 年数に応じた総返済額(元本と利息)を知っておくために
- 購入(契約)前にシミュレーションを行う
- 提出と管理:
- 必要な手続きを3月などの期限までに完了させる
- 登録後はスカラネット・パーソナル等で自身の状況を把握
もし、所得状況や学校での経験、将来の就職先を含めた返済計画に不安がある場合は、一人で抱え込まず、学校の窓口やファイナンシャルプランナーなどの専門家へ相談してみるのが賢い投資への第一歩です。
なぜその資金が必要なのかという意味を見つめ直し、自分にとって最適な方針を導き出しましょう。

