転職してすぐ妊娠すると会社に迷惑?法的権利と職場対応を解説

専門家プロファイル編集局

「入社してまだ3ヶ月なのに、妊娠なんて報告できない」。そんな罪悪感で押しつぶされそうになっていませんか。妊娠の発覚は本来喜ばしいイベントですが、転職直後だと素直に喜べないことも。

上司の顔を思い浮かべるだけで胃が痛くなる。「まだ仕事も覚えていないのに」と責められる場面が頭から離れない。でも、まず知っておいてほしいことがあります。

転職直後の妊娠は、法律で守られたあなたの正当な権利です。産休は入社1日目でも取得できるうえ、2022年の法改正で「勤続1年以上」という育休取得要件が撤廃されました。これはどんな業界でも変わりません。

この記事を読めば、産休・育休の正確な取得条件、もらえる給付金の具体的な金額、上司への報告で気まずくならない伝え方がすべてわかります。

法的根拠を味方につけて、堂々と妊娠を報告するための準備を一緒に進めていきましょう。人生の選択肢を広げるためのガイドとしてこの記事を活用してください。

転職直後の妊娠は迷惑じゃない|法律で保護された正当な権利

転職してすぐ妊娠しても迷惑ではない法的根拠

「非常識」「迷惑」と自分を責めていませんか。転職直後の妊娠は、法律で守られた正当な権利です。産休は入社1日目から取得でき、妊娠を理由とした解雇や不利益な扱いは違法と明確に定められています。

以下の3つの法的根拠を解説します。

  • 産休は勤続期間に関わらず、すべての女性労働者に認められる
  • 妊娠を理由とした解雇や不利益な扱いは法律で禁止されている
  • 2022年4月の法改正で育休取得のハードルが大幅に下がった

法的根拠を理解すれば、妊娠報告に必要以上に不安を感じずに済みます。

産休は勤続期間に関わらず、すべての女性労働者に認められる

産前産後休業は、労働基準法第65条ですべての女性労働者に保障された権利です。勤続年数や雇用形態に関わらず、入社直後であっても取得できます。

産前休業は出産予定日の6週間前(双子以上の多胎妊娠の場合は14週間前)から本人が請求すれば取得可能です。また、出産の翌日から8週間は原則として就業できません。母体の回復には数週間が必要だからです。

産休取得に必要な手続き
  • 産前休業:出産予定日の6週間前までに会社へ請求する
  • 産後休業:出産後に会社へ報告する(請求は不要)
  • 必要書類:会社への申出書

産前産後休業中とその後30日間は解雇が禁止されており、妊娠・出産を理由とした解雇は一切認められません。転職直後であっても、法律はあなたを守っています。

参考:厚生労働省|働く女性の心とからだの応援サイト

妊娠を理由とした解雇や不利益な扱いは法律で禁止されている

妊娠を理由とした解雇や不利益な扱いは、男女雇用機会均等法第9条で明確に禁止されています。入社したばかりの新しい職場であっても、この保護は変わりません。 

禁止されている不利益な扱いの例
  • 妊娠・出産を理由とした解雇
  • 妊娠・出産を理由とした配置転換や降格
  • 研修や昇進の機会からの除外
  • 契約更新の拒否や雇い止め

妊娠中から産後1年以内の解雇は、事業主が「妊娠・出産以外の理由」を証明できない限り無効です。立証責任は会社側にあり、あなたを守る仕組みが法律に組み込まれています。

もし不当な扱いを受けた場合は、会社の人事部や労働局の雇用環境・均等部に相談できます。一人で抱え込まないでください。法律はあなたの味方です。

参考:厚生労働省|職場におけるハラスメントの防止のために

2022年4月の法改正で育休取得のハードルが大幅に下がった

2022年4月の法改正で、有期雇用労働者の育児休業取得要件から「雇用期間1年以上」の条件が撤廃されたのです。改正前は入社11ヶ月目で出産した場合、育休を取れないケースがありました。

しかし改正後は勤続期間に関わらず、育休を取得できるようになったのです。

法改正の変更点
  • 有期雇用労働者の「雇用期間1年以上」要件を撤廃
  • 労使協定により「入社1年未満」などが除外対象となる場合がある
  • 育休取得に向けた環境整備と個別周知が義務化

転職直後の方は、自社の労使協定を確認しておくと安心です。法改正により、働きながら出産・育児をしやすい環境になってきました。

参考:厚生労働省|育児・介護休業法について

【専門家の回答】転職か妊娠か?ライフプランとキャリアの優先順位

専門家プロファイルでは、キャリアカウンセラーの丸井章夫さんが、転職と妊娠のタイミングに悩む女性からの相談に回答しています。

【質問(要約)】

質問者
質問者

現在28歳既婚です。正社員へ転職し制度の整った環境で出産するか、年齢を考慮し先に妊娠・出産してから再就職するかで迷っています。キャリア形成のメリットと、早期出産の希望や再就職の不安などのデメリットを比較し、どちらを優先すべきかアドバイスをお願いします。

【回答】

専門家
専門家

ゆーゆ様

名古屋のキャリアカウンセラーの丸井章夫と申します。

非常にご丁寧なご質問で頭脳明晰な方と思いました。

実はどちらも正解だと思いますが、ゆーゆ様が後半書かれていた通り、

確かにご妊娠を先に考えても良いと思います。

(すぐに妊娠するとは限りませんが、転職して正社員になって

休暇ももらいながら育てていくというのもありですよね)

短文ではございますが、しっかりしたお考えの持ち主の方のようですので

この回答を読まれて、あとはお二人のその時のフィーリングで最終的に決めてよろしいかと存じます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

引用:専門家プロファイル|28歳主婦、妊娠と転職のタイミング、どちらが先か?

記事本文で解説した通り、転職直後の妊娠や産休・育休取得は法律で守られた権利であり、制度的にも利用しやすくなっています。

法的知識を持った上で、ご自身のキャリアプランや希望するライフスタイルに合わせて、専門家と一緒に最適なタイミングを検討してみてはいかがでしょうか。

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転職直後でも産休・育休は取れる?雇用形態別の取得条件

転職してすぐ妊娠した場合の産休育休取得条件

転職直後でも産休は必ず取得でき、条件次第で育休も取得可能です。雇用形態によって細かなルールが異なるため、自分がどの制度を使えるのか正確に把握しておきましょう。

取得条件は以下の通りです。

  • 産休は入社1年未満・試用期間中でも必ず取得できる
  • 育休は原則勤続1年以上だが労使協定で除外される場合がある
  • 有期雇用は契約満了予定がなければ勤続期間問わず取得できる

それぞれの条件を詳しく確認していきましょう。

産休は入社1年未満・試用期間中でも必ず取得できる

産休は労働基準法第65条で保障された権利です。入社1年未満の方も、試用期間中の方も、妊娠・出産する女性なら誰でも必ず取得できます。

産前休業は出産予定日の6週間前から、産後休業は出産の翌日から8週間取得できます。産後6週間は強制的な就業禁止期間であるため、会社の都合で働かせることはできません。

会社が「入社したばかりだから」「試用期間だから」という理由で産休の取得を拒否することは違法です。どんな立場であっても、あなたには産休を取る権利があります。

もし取得を妨げられた場合は、都道府県労働局や労働基準監督署に相談してください。

なお、産休中の給与は法律上の支払い義務がありませんが、健康保険に加入していれば出産手当金として標準報酬月額の3分の2が支給されます。

育休は原則勤続1年以上だが労使協定で除外される場合がある

育児休業は、原則として勤続年数に関わらず取得可能です。ただし有期雇用の場合、子が1歳6ヶ月になるまでに契約終了が明らかな場合は対象外となります。また、会社が労使協定を結んでいる場合も、入社1年未満だと取得できない可能性があります。

労使協定とは、会社と労働者代表が結ぶ書面による協定のことです。この協定で「勤続1年未満の労働者は育休を取得できない」と定めている場合のみ、入社1年未満の方は育休取得から除外されます。

確認すべき事項

  • 自社に労使協定があるか人事部に確認する
  • 労使協定がなければ勤続期間に関わらず取得可能である
  • 有期雇用の場合も同様の扱いとなる

会社の就業規則や人事担当者に問い合わせて、労使協定の有無を確認しましょう。協定がない企業も多く、その場合は転職直後でも育休を取得できます。

有期雇用は契約満了予定がなければ勤続期間問わず取得できる

有期雇用契約の方でも、契約満了予定がなければ勤続期間に関わらず育休を取得できます。2022年4月の法改正で、従来あった「1年以上雇用継続見込み」という要件が撤廃されたためです。

取得できる条件は、育休開始予定日から子が1歳6ヶ月に達する日までに契約が満了することが明らかでないことです。契約更新の可能性があり、満了が確定していなければ対象となります。

申出時点での労働契約書や口頭での説明内容から判断されます。例えば、1年契約を3回以上更新し続けている場合など、実質的に無期雇用と同じ状態なら育休対象です。

契約満了が明らかな場合は対象外となるため、契約更新の見込みがあるかを確認しておきましょう。不安な場合は、人事や労働局の相談窓口で自身の状況を確認しておくと安心です。

【専門家の回答】転職と出産のタイミング、どちらを優先すべきか?

専門家プロファイルでは、快眠コーディネイターであり心理・睡眠カウンセラーの力田正明さんが、キャリアと出産のタイミングに悩む女性からの相談に回答しています。

【質問(要約)】

質問者
質問者

33歳既婚、管理職。スキルアップのための転職を希望していますが、年齢的に早い出産も望んでいます。転職直後の出産の難しさと、現職の激務による妊活の余裕のなさの間で葛藤しています。キャリアと出産のどちらを優先すべきか、判断がつかず悩んでいます。

【回答】

専門家
専門家

えのきたけさん

はじめまして。心理・睡眠カウンセラーの力田正明と申します。

今回のご質問は、女性すべての悩みではないでしょうか? えのきたけさんは、客観的に出産のメリット・デメリットを、しっかりご認識されています。

妊娠も授かりものであるので、タイミングというものに左右されますよね。

男性の視点からのメッセージですが、

「仕事は、なくなりません。 しかし、授かり物は、適齢期があります。

子供の養育・教育を考えれば、早い方が、いいのではないでしょうか?

あとは、えのきたけさんの「腹のくくり方1つ」だと思います。

子供と一緒の家族の幸せを優先するか? キャリア形成を優先するか?

ダンナさまともさらに相談しながら、ほんとに優先すべき選択を、少々時間をかけても、自分たちの選択に納得することが大事だと思います。

今回の回答が、えのきたけさんの選択の小さなきっかけになれば、嬉しく思います。

引用:専門家プロファイル|転職と出産、どちらを優先させるか迷っています

今回の記事で解説した通り、制度上は転職直後や試用期間中でも産休・育休を取得できるケースがあります。

しかし、実際のキャリア形成やライフプランにおいては、法律論だけでなく個人の価値観やタイミングも重要な要素となります。

制度を正しく理解した上で、自分らしく選択するために専門家へ相談してみるのもおすすめです。

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産休・育休中にもらえるお金|手当金と社会保険料免除の総額

産休育休でもらえる手当金と給付金

産休・育休中も、複数の手当金と社会保険料免除により手取りの大部分をカバーできます。転職直後であっても、条件を満たせばこれらの制度を利用可能です。

受け取れるお金と免除制度は以下の通りです。

  • 出産手当金として標準報酬月額の3分の2が支給
  • 育児休業給付金は最初の180日間が賃金の67%
  • 2025年4月から出生後休業支援給付金で最大手取り10割相当
  • 産休・育休中の社会保険料は全額免除

それぞれの制度を詳しく見ていきましょう。

出産手当金として標準報酬月額の3分の2が支給

出産手当金は、産休中の生活を支える重要な制度です。支給額は標準報酬月額の3分の2で、1日あたりの金額として計算されます。

標準報酬日額は、支給開始日以前12ヶ月間の標準報酬月額の平均を30で割って算出されます。例えば、平均が30万円なら1日あたり1万円、その3分の2で約6,667円が支給される計算です。

出産手当金の計算方法
引用:出産で会社を休んだとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会

図のように直近1年間で給与(標準報酬月額)が変わった場合は、それぞれの期間を合算して平均を出します。この例では、26万円だった期間(2ヶ月)と、30万円に上がった期間(10ヶ月)を反映して平均額を決定しています。

転職して間もない時期で、健康保険の加入期間が12ヶ月に満たない場合でも手当を受け取れます。たとえば入社6ヶ月目で産休に入るなら、その期間の標準報酬月額の平均と、加入する健康保険組合の全被保険者の平均額を比較し、低いほうを使って計算する仕組みです。勤続期間が短くても制度の対象になるため安心してください。

受給の条件は以下の通りです。

  • 健康保険の被保険者であること(雇用形態は問わない)
  • 出産のために労務に服さなかったこと
  • 給付を受ける権利は2年で時効となること

正社員だけでなく、契約社員やパートでも社会保険加入要件を満たせば対象となります。

参考:全国健康保険協会|出産で会社を休んだとき

出産手当金がもらえないケースや注意点については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてお読みください。

あわせて読みたい
出産手当金 もらえないケース5選|あなたは大丈夫?支給条件も解説!
出産手当金 もらえないケース5選|あなたは大丈夫?支給条件も解説!

育児休業給付金は最初の180日間が賃金の67%

育児休業給付金は、休業開始から180日までは賃金日額の67%、181日目以降は50%が支給されます。賃金日額は、育休開始前6ヶ月間の賃金総額を180日で割って計算します。

育児休業給付金の支給額
引用:厚生労働省

例えば月給30万円なら、最初の半年は月額約20万円、以降は月額約15万円が目安です。高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれですが、非課税のため手取り感は悪くありません

転職直後で現職の勤務期間が6ヶ月に満たない場合でも、前職の退職から1年以内に再就職し、失業手当の手続きをしていなければ期間を通算できます。

前職と合わせて12ヶ月以上の加入期間があれば、給付の対象です。賃金日額は実際に働いた期間の賃金で計算します。

支給額の計算式
  • 開始180日以内:賃金日額×支給日数×67%
  • 開始181日以降:賃金日額×支給日数×50%

    なお、2025年4月からは出生後28日間に限り追加で13%が支給され、合計80%相当になる「出生後休業支援給付金」も始まります。

    出生後休業支援給付金の仕組み
    引用:出生後休業支援給付金の話

    育休中の扶養控除や税金面でのメリットについては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

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    育休中に扶養に入れる?育児休業給付金は?控除額やいくらお得になるかを解説
    育休中に扶養に入れる?育児休業給付金は?控除額やいくらお得になるかを解説

    2025年4月から出生後休業支援給付金で最大手取り10割相当

    2025年4月から、新たに「出生後休業支援給付金」が創設されます。この制度は、両親がともに育休を取得しやすくすることで、育児と仕事の両立を支援する目的で導入されました。

    給付を受けるための条件は以下の通りです。

    • 雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上ある
    • 両親ともに14日以上の育休を取得する
    • 男性は子の出生後8週間以内に育休を開始する

    支給額は休業前賃金の13%で、最大28日間受け取れます。この給付金と既存の育児休業給付金を合わせると賃金の80%になります。社会保険料が免除されるため、実質的に手取りの10割相当を確保できる計算です。

    出生後休業支援給付金で手取り10割
    引用:出生後休業支援給付金の話

    転職直後の方は被保険者期間の条件に注意が必要ですが、前職での雇用保険加入期間も通算できる場合があります。制度の詳細は今後変更される可能性もあるため、最新情報を確認しましょう。

    参考:厚生労働省|出生後休業支援給付の簡易診断ツール

    産休・育休中の社会保険料は全額免除

    産休・育休の期間中は、健康保険料と厚生年金保険料が全額免除されます

    たとえば月給30万円の場合、厚生年金保険料は約2.7万円、健康保険料は加入先によって異なりますが約1.5万円から2.5万円ほどです。

    合わせると月4万円以上、1年間の育休なら約50万円が免除される計算になります。

    免除を受けるためには、会社を通じて申出書を提出してください。2022年10月以降は、育休を14日以上取得すれば月単位での免除が適用されるようになりました。

    免除期間中も保険料を納付したものとして記録が残るため、将来の年金受給額に影響はありません。「お金の面で迷惑をかけている」と感じる必要はありません。福利厚生や制度を正しく使うことで、安心して育児に専念できます。

    参考:日本年金機構|育児休業等期間中の社会保険料免除要件見直し

    【専門家の回答】転職して保険が変わった場合の育児休業給付金の受給要件

    専門家プロファイルでは、ファイナンシャルプランナーの山宮達也さんが、転職に伴う社会保険の切り替えと給付金の受給資格について回答しています。

    【質問(要約)】

    質問者
    質問者

    社会保険の加入先が転職によって切り替わった場合でも、産休・育休の給付金は受け取れるのでしょうか?来年の出産を計画中ですが、給付金を受け取るには「1年間の加入期間」がどのように計算されるのか、転職を含めた通算が可能か詳しく知りたいです。

    【回答】

    専門家
    専門家

    ヨハネ様

    はじめましてファイナンシャルプランナーの山宮と申します。

    ご質問の件ですが、 育児休業給付金の受給要件ですが、育児休業の申請時点から直前2年間のうち 11日以上勤務した月が通算して12か月以上あれば給付対象となります。

    途中で転職しても失業給付を受給していなくて、上記要件を転職前の会社と 通算して満たすようであれば育児休業給付金の受給ができます。

    育児休業給付金は雇用保険から支給される制度になっていますので、社会保険 のうち雇用保険に加入されていて上記要件を満たしていれば大丈夫です。

    以上 ご回答させていただきます。

    引用:専門家プロファイル|育児休業給付金について

    転職直後の給付金受給や加入期間の計算は複雑で、不安を感じる方も多いでしょう。

    ご自身の就業状況で確実に手当を受け取れるか確認したい場合は、専門家プロファイルでプロに相談してみるのがおすすめです。

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    職場への妊娠報告のベストタイミングと伝え方

    転職してすぐ妊娠した場合の報告タイミング

    妊娠報告は、基本的に安定期(12週以降)に直属の上司へ伝えるのがベストです。ただし、妊娠中のつわり(初期症状)で業務に支障が出ている場合は早めの報告を検討してください。

    報告の際に押さえておきたい内容は以下の通りです。

    • 安定期の妊娠12週以降が基本|つわりがひどい場合は早めに
    • 報告時に伝えるべき5つの項目
    • 転職直後に配慮した伝え方の例文と避けるべき表現

    報告の仕方次第で、職場からの印象は大きく変わります。

    安定期の妊娠12週以降が基本|つわりがひどい場合は早めに

    職場への報告は、妊娠12週以降の安定期に入ってから職場に報告するのが一般的です

    医学的に流産の約8割は妊娠12週未満で起こるとされており、この時期を過ぎるとリスクが下がります。胎盤が完成し、つわりが落ち着く人が多いのも理由のひとつです。参考:日本産科婦人科学会|流産・切迫流産

    ただし、吐き気で午前中の会議に出られない、週に2〜3日は体調不良で遅刻するなど、業務に支障が出ている場合は早めの報告が必要です。理由を伝えないまま欠勤が続くと、周囲に誤解を与えてしまいます。

    妊娠9~12週頃を目安に、直属の上司へ相談しましょう。早めに伝えることで、業務調整や休暇取得がスムーズになり、結果的に職場への負担も軽減できます。

    体調を優先して報告することは、決して申し訳ないことではありません。自分の体と赤ちゃんを守ることが最優先です。無理をせず、自身の状況に合わせて判断してください。

    報告時に伝えるべき5つの項目

    妊娠を報告する際は、職場が具体的な対応を検討しやすくなるよう、必要な情報を整理して伝えましょう。以下の5つの項目を押さえておくと、スムーズに話を進められます。

    項目伝える内容
    妊娠の事実出産予定日、医師から受けた指示内容(安静度や通院頻度など)
    休業期間希望する産休・育休の取得期間と、現時点での復職見通し
    体調面の配慮つわりや頻尿など業務への影響と、必要な配慮事項
    引き継ぎ業務調整に協力する意思と具体的な進め方の提案
    確認事項母性健康管理措置の適用など職場で確認しておきたい事項

    これらを明確に伝えることで、あなた自身も職場側も安心して準備を進められます。

    「迷惑をかけている」と感じる必要はありません。情報共有は、信頼関係を築くきっかけになります。

    転職直後に配慮した伝え方の例文と避けるべき表現

    報告時は感謝と誠意を伝える姿勢が大切です。上司への例文として「お時間をいただきありがとうございます。

    現在妊娠◯カ月で、出産予定日は◯月です。産休は◯月からの取得を希望しており、体調を見ながら業務を進めてまいります」といった形で、事実を端的に伝えましょう

    避けるべきなのは、過度に謝罪する表現です。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」を繰り返すと、妊娠が悪いことのような印象を与えてしまいます。

    代わりに「引き継ぎはしっかり進めます」「復職後も貢献したいと考えています」と前向きな意思を示すことで、職場との信頼関係を保てます。報告は直属の上司に口頭で伝え、伝聞で広まらないよう配慮しましょう。

    【専門家の回答】選考中や入社直前に状況が変わった場合の報告マナー

    専門家プロファイルでは、研修講師や医療機器開発コンサルとして活躍する宍戸 芳雄さんが、転職活動中の入籍報告に関する質問に回答しています。

    【質問(要約)】

    質問者
    質問者

    35歳女性です。7月から正社員での転職を希望し活動中ですが、急遽6月に入籍することになりました。以前の面接で「結婚予定はない」と答えており、今さら報告するのが気まずいです。このまま入社後に報告してもよいものでしょうか。

    【回答】

    専門家
    専門家

    tomomiさん

    やむ得ない事情は何かが分かりませんが 以前の面接時には、なかったこと、決まっていなかったことなら事実を伝えるべきです。

    未婚か入籍時期も明確な結婚予定か既婚かは、重要な人事情報です。 隠すことはできません。 入籍も決定では無ければ、現時点では嘘にはなりませんが妊娠が理由での入籍なら嘘になります。 一般常識では、あなたも自分では結論が出ていると思います。

    仕事はチームワークですので5月入社とすればその後の同僚との関係も大事ですよ。

    入籍されるお相手も就職しようとしていることはご存知ですよね。

    結婚が理由での採否は、その会社の採用条件に入っているならあなた自身が対応できるものではありません。

    年齢ももちろん大事なことでしょうが 人財を必要とする会社なら何がどのレベルでできるかのほうが大事です。

    以上は、詳細事実を知らない一般的な判断です。 後は、ご自身で判断ください。

    引用:専門家プロファイル|入籍と転職について

    今回は入籍に関する相談でしたが、妊娠報告や急なライフプランの変更など、職場にいつ・どう伝えるべきか悩む場面は少なくありません。

    個別の事情に合わせて専門家のアドバイスを受けたい方は、「専門家プロファイル」を利用してみてはいかがでしょうか。

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    円滑な引き継ぎと職場関係を維持する5つの準備

    産休前の引き継ぎと職場関係維持

    計画的な引き継ぎと継続的なコミュニケーションで、良好な職場関係を維持しながら安心して産休に入れます。「迷惑をかけている」という罪悪感は、きちんと準備すれば薄れていきます。

    実践すべき5つの準備は以下の通りです。

    1. 産休開始5ヶ月前から業務リストの洗い出しを始める
    2. 後任者決定前にマニュアルを作成し文書で残す
    3. チームメンバーと上長に共有し質問期間を設ける
    4. 産休・育休関連の提出書類を早めに準備する
    5. 定期的な報告で復職意思と進捗を伝え続ける

    それぞれ具体的な進め方を確認しましょう。

    1. 産休開始5ヶ月前から業務リストの洗い出しを始める

    産休に入る前の引き継ぎを成功させるには、産休開始の5ヶ月前から自身の業務全体を洗い出し、整理しておきましょう。この時期から始めれば、つわりや体調変化で思うように動けない日があっても、無理なく準備を進められます。

    日々の業務を以下の観点で書き出してみてください。

    • 業務名と具体的な内容(定例会議の進行、月次レポート作成など)
    • 実施頻度とタイミング(毎日、毎週金曜、月末など)
    • 関係する社内外の担当者や部署名
    • 優先度の区分(中断可能・要継続・要フォロー)

    リストができたら、緊急度と重要度で優先順位をつけます。後任者が決まっていなくても、この段階で業務を可視化しておけば、上司との面談や引き継ぎ資料作成がスムーズに進みます

    早めに着手すれば、職場への配慮を具体的な形で示せます。「やるべきことをやっている」と思えれば、気持ちも楽になります。

    2. 後任者決定前にマニュアルを作成し文書で残す

    後任者が決まっていない段階でも、マニュアルの作成は必ず進めましょう。後任者が決まってから作り始めると、引き継ぎ期間が短くなり、説明不足のまま産休に入るリスクが高まります。

    マニュアルを早期に作成すれば、後任者が決まった際に即座に渡せるだけでなく、複数のメンバーで業務を分担する場合でも対応できます。

    以下の項目を必ず含めましょう。

    • 業務の目的と全体の流れ(5W1Hを意識)
    • 具体的な手順(画面キャプチャやフローチャートを活用)
    • 関連部署の連絡先とエスカレーション先
    • トラブル時の対処法と注意点

    専門用語は必ず解説を添え、誰が読んでも理解できる平易な表現を心掛けてください。図や画像を使って視覚的にわかりやすくすると、後任者の理解が格段に早まります。

    3. チームメンバーと上長に共有し質問期間を設ける

    マニュアルを作成したら、産休開始の3〜4ヶ月前にはチーム全体と上長に共有し、十分な質問・確認期間を設けましょう。一方的に情報を渡すだけでは、後任者や同僚が不明点を抱えたまま引き継ぎが進んでしまいます。

    共有後は最低でも2週間の質問期間を設け、週1回15分程度の進捗確認ミーティングを組むと安心です。質問にしっかり答える姿勢を示すことで、職場の理解と協力を得やすくなります。

    共有時は以下の点を伝えましょう。

    • 業務内容と引き継ぎスケジュール
    • 協力への感謝と、産休まで前向きに働く意思
    • 質問や相談はいつでも受け付ける旨

    こうした姿勢を見せることで、職場からの理解を得やすくなります。

    4. 産休・育休関連の提出書類を早めに準備する

    産休・育休に必要な書類は5〜6種類あり、提出期限も異なるため、産休開始の3ヶ月前には準備を始めましょう

    早めに動けば、体調不良で2〜3日動けない日があっても余裕を持って対応できます。

    主な提出書類と提出先は以下の通りです。

    書類名入手先提出先・タイミング
    産前産後休業取得者申出書日本年金機構ウェブサイト産休期間中または終了日から1カ月以内に事業主経由で年金事務所へ提出
    出産手当金支給申請書健康保険組合または協会けんぽウェブサイト医師証明・事業主証明を添付し出産後に申請
    育児休業給付金申請書会社の人事部休業開始後4ヶ月末日までに提出、会社経由でハローワークへ

    書類の入手先や記入方法がわからない場合は、人事担当者に早めに相談してください。

    5. 定期的な報告で復職意思と進捗を伝え続ける

    マニュアル作成や書類提出が済んだら、産休・育休中も定期的に職場へ連絡を入れ、復職への意思と近況を伝え続けましょう。完全に連絡を絶ってしまうと、職場との関係が希薄になり、復帰時に孤立感を抱く原因になります。

    連絡の頻度は月に1回、メールや社内チャットで5分程度のやり取りで十分です。近況報告や復職予定日の再確認、職場の変化を教えてもらうなど、簡単な内容で構いません。

    以下のような内容を伝えると良好な関係を維持できます。

    • 子どもの成長や自身の体調など、無理のない範囲での近況
    • 復職予定日や復帰後の働き方の希望
    • 職場の状況や業務の変化についての質問

    連絡を避けたくなることがあるかもしれません。でも、定期的な報告が職場の安心感を生み、あなた自身の不安も和らげてくれます。小さな連絡を続けておくと、復帰後も働きやすくなります。

    【専門家の回答】今の職場で産休を取るか、転職してから出産するか迷った時の考え方

    専門家プロファイルでは、転職PRの専門家&キャリアカウンセラーである西澤 靖夫さんが、産休実績のない職場でのキャリアと出産のタイミングに悩む方からの相談に回答しています。

    【質問(要約)】

    質問者
    質問者

    専門職で働いていますが、現職は産休実績がなく遠方のため、出産を見据えて転職を考えています。しかし求人が少なく、年齢的な焦りもあり、転職と妊娠のタイミングや優先順位に悩んでいます。求人が出ていない企業への自己応募の是非も含め、アドバイスをお願いします。

    【回答】

    専門家
    専門家

    (前略) おっしゃる通り、出産される予定なら、出産後より、今のうちに転職された方がベターだと思います。

    入社したい企業があるなら、求人していなくても、応募するのはアリです。可能性は低いですが、タイミング次第ではご縁が生まれるかもしれません。 また、全く同じ専門職ではなく、近い内容の周辺職(類似職)は無いのでしょうか?現在のお仕事の内容を分解して、活かせるもの(スキルなど)を取り出せば、採用される可能性のある他の職種も見つかると思います。(中略)

    オススメするのは、実際に活動をして、前述の可能性を探ることです。それらの実現性が感じられないのであれば、今の仕事を続けながら出産も出来る方法を見つけていくのが、良いかと思います。(中略) 道を一つに決めず、選択できる可能性を複数持ちながら、実際に活動して、一つづつ探り確認していくのは如何でしょうか? (後略)

    引用:専門家プロファイル|転職、出産のタイミング

    職場の制度や雰囲気に不安がある場合、まずは今の環境でできる準備を進めつつ、専門家のアドバイスを参考に自身のキャリアの可能性を探ってみるのも良いでしょう。

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    産休・育休に関するよくある質問

    よくある質問 Q&A

    転職直後の妊娠について、よく寄せられる質問に回答します。

    Q
    マタハラを受けた場合の対処法はありますか?
    A

    妊娠を理由に降格や解雇を示唆された場合、泣き寝入りする必要はありません。まず冷静に証拠を集めましょう。

    発言内容をメモし日時・場所・発言者を記録しましょう。メールやチャットは保存し、可能なら録音も検討してください。客観的な記録が後の相談や交渉で重要な根拠になります。

    相談先は以下の通りです。

    • 都道府県労働局雇用環境・均等部:電話相談可能、匿名でも受付、企業への是正指導権限あり
    • 総合労働相談コーナー:労働局・監督署に設置、面談・電話対応
    • 女性にやさしい職場づくり相談窓口:メールで専門家が対応

    相談は無料で、匿名でも可能です。感情的にならず、集めた証拠を基に事実を伝えれば、適切な助言や企業への指導を受けられます。

    あなたは何も悪くありません。一人で抱え込まず、早めに専門機関へ相談してください。

    参考:厚生労働省|総合労働相談コーナーのご案内

    Q
    2025年の法改正で何が変わりますか?
    A

    2025年4月から育児・介護休業法の改正が順次施行され、転職直後の妊娠でもより制度を利用しやすくなります。

    最も大きな変更点は、子の看護休暇の対象拡大です。以前は労使協定によって勤続6ヶ月未満の従業員を除外できましたが、この規定が廃止されて入社直後から取得できるように。対象年齢も小学校3年生修了まで引き上げられるので、制度を使える期間が長くなります。

    残業免除の対象も小学校就学前まで広がり、育児と両立しやすくなります。従業員300人超の企業では育休取得状況の公表が義務化され、職場全体で育休を取りやすい環境づくりが進むでしょう。

    2025年10月以降は、3歳以上の子を養育する労働者への柔軟な勤務措置も義務化されます。転職直後の方でも、制度を使いやすくなっています。

    参考:厚生労働省|育児休業制度特設サイト

    Q
    転職直後の妊娠にデメリットはありますか?
    A

    転職直後の妊娠には、正直に言っていくつかのデメリットが存在します。ただし、それらは対策次第で十分に軽減できるものです。

    最も大きな懸念は、入社3〜6ヶ月でまだ業務を覚えている段階での休業です。通常の引き継ぎなら2〜3ヶ月かけられるところ、1ヶ月程度に短縮され、周囲に負担をかける可能性があります。

    また、育児休業給付金の受給には、原則として休業開始前の2年間に11日以上働いた月が12ヶ月以上必要です。前職の期間を通算できる場合もありますが、対象外となるリスクに備えて経済的な計画も立てておきましょう。

    試用期間中の妊娠を理由とした解雇は法律で禁止されていますが、職場の雰囲気によっては居づらさを感じるケースも考えられます。

    ただし、これらのデメリットは早めの報告と丁寧な引き継ぎ準備で大きく軽減できます。完璧を求めすぎず、できる範囲で対策を進めてください。

    まとめ

    この記事では、転職直後の妊娠における法的権利と職場対応について解説しました

    産休は入社1日目から取得でき、妊娠を理由とした解雇や不利益な扱いは法律で禁止されています。2022年の法改正により育休取得のハードルも下がり、転職直後であっても制度を活用できる環境が整っています。

    罪悪感を抱える必要はありません。早めの報告と丁寧な引き継ぎ準備を心がけ、法律で保障された権利を堂々と行使してください。

    労働法や育児休業制度についてより詳しく知りたい場合は、専門家プロファイルを活用すれば、社会保険労務士やキャリアコンサルタントに直接相談できます。

    気になることがあれば、ぜひ専門家の意見を聞いてみてください。

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    専門家プロファイル 主任
    初めまして。専門家プロファイル・主任ナビゲーターの中野です。 私の役割は、あなたが抱える悩みを整理し、解決策を持つ『本物の専門家』へと橋渡しすることです。 元々、専門家プロファイルはあらゆるジャンルの優れた専門家が集結したメディアです。 実は私自身も、過去に理不尽なトラブルや大きな壁に直面し、眠れない夜を過ごしたどこにでもいる悩める人でした。 当事者としてたくさん悩んだ経験があるからこそ、「いつでもスマホで専門家と繋がれる」という安心感を求めていました。 この専門家が集結するサービスは、”私のため”でもありますが、きっと"みなさんのため"にもなります。 一人で抱え込まず、気軽に専門家に質問や相談をしてみましょう。
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