サッシの種類と特徴とは?窓の断熱性を左右する建材の選び方と工法、費用について解説

窓の断熱性に悩み、どのサッシを選べばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。リフォームの方法や費用がわからず、なかなか一歩を踏み出せない方もいるかもしれません。
この記事では、サッシの基本構造から、アルミや樹脂といった主要な材質の比較、リフォームの工法、費用や補助金制度まで解説します。
光熱費を削減し、一年を通して快適な住まいを実現したい方は、ぜひご覧ください。
サッシの基本|構造と各部の名称、性能について

サッシは、窓の性能を決定づける、複数の部品が組み合わさった重要な建材です。
ここでは、サッシの基本的な構造とサッシが担う性能について解説します。
- 框(かまち)やレールなど各部の名称と役割
- サッシが担う断熱・防音・防犯などの性能
最適な製品選びのために、まずはサッシの役割を正しく理解しましょう。
1.框(かまち)やレールなど各部の名称と役割
サッシは、ガラスを支える「枠」と「框(かまち)」という2つの主要な部品で構成されます。
- 枠:窓を建物に固定する部分
- 框:ガラスをはめ込んで開け閉めを可能にする骨組み
これら2つの主要な部品に加え、付属する部品もサッシの性能を左右します。例えば、ゴムパッキンは気密性を保ち、戸車(サッシを滑らせるための車輪)は窓のスムーズな開閉を助ける役割を担っています。
また、クレセント錠(半月状の締め金具)のようなロック機構も、窓の防犯性と日々の操作性に直接関わる重要なパーツです。
2.サッシが担う断熱・防音・防犯などの性能
サッシは、住まいの快適性や安全性に大きな影響を与える建材です。なかでも断熱性能は、光熱費にも影響する重要なポイントといえるでしょう。
サッシの材質によって、外の暑さや寒さといった外気熱の室内への伝わりやすさが大きく変わります。
また、隙間風を防いで室内の温度を快適に保つ気密性の高さも、サッシの重要な性能の一つ。この気密性は、外部からの騒音を遮る防音性能にもつながります。
さらに、頑丈な構造や補助錠により、空き巣や不審者などの侵入を防ぐ防犯性能も期待できます。
サッシの材質|4つの特徴と選び方

サッシの材質は住まいの快適性を大きく左右する要素のため、それぞれの特徴を正しく理解して選ぶことが大切です。
ここでは、サッシの主要な4つの材質と選び方のポイントを解説します。
- アルミサッシ|安価で耐久性が高い
- 樹脂サッシ|断熱性と気密性に優れる
- 木製サッシ|デザイン性と断熱性が魅力
- 複合サッシ|複数の素材の長所を両立
環境や予算に合わせて、最適な材質を見つけましょう。
1.アルミサッシ|安価で耐久性が高い
アルミサッシは、価格が安く耐久性に優れる点が大きな特徴です。軽量で強度が高く、その扱いやすさから日本では広く普及してきました。
一方で、断熱性の低さが課題です。アルミは熱を伝えやすい性質があるため、外の気温が室内に影響しやすくなります。その結果、特に冬場には結露が発生しやすくなることも。
最近の省エネ基準の高まりから、より断熱性の高いサッシが選ばれることが増えています。
2.樹脂サッシ|断熱性と気密性に優れる
樹脂サッシは、高い断熱性と気密性が持ち味で、樹脂の熱伝導率がアルミに比べて格段に小さいのが特徴です。
冷暖房の効率が向上することで光熱費の削減が期待でき、結露の発生も大幅に抑えるため、カビやダニの防止にも効果的。
ただし、アルミサッシと比較すると価格は高くなる傾向にあります。特に寒さの厳しい北海道や東北地方では、その高い性能から採用されることが多いサッシです。
3.木製サッシ|デザイン性と断熱性が魅力
木製サッシの魅力は、天然木ならではのデザイン性の高さです。木の温かみのある質感が、室内に上質な雰囲気をもたらします。
断熱性にも優れており、樹脂サッシと同等の性能を発揮。木は熱を伝えにくい性質を持つため、結露防止にも効果的です。
一方で、紫外線や雨風による劣化を防ぐため、塗装などの定期的なメンテナンスが求められる点に考慮しておく必要があるでしょう。
4.複合サッシ|複数の素材の長所を両立
複合サッシは、複数の素材を組み合わせて作られた、バランスの取れたタイプです。
一般的には、屋外側に耐久性の高いアルミを、室内側には断熱性に優れる樹脂を使い、両方のメリットを活かす構造になっています。
アルミの課題であった断熱性を樹脂で補うことで、樹脂サッシよりはコストを抑えつつ、アルミサッシより高い断熱性を実現します。
選び方のポイント|部屋の用途やガラスとの組み合わせも重要
サッシを選ぶ際は、材質だけでなくどのガラスと組み合わせるかも考えましょう。部屋の方位や用途に合わせて最適なガラスを選ぶことで、性能はさらに向上します。
サッシの断熱性は、熱の伝わりやすさを示す指標である熱貫流率(U値)という数値で示され、U値が小さいほど熱が逃げにくく断熱性が高いことを意味します。
例えば、強い西日や紫外線による色褪せ対策には、遮熱タイプのLow-E複層ガラス(特殊な金属膜をコーティングしたペアガラス)の使用がおすすめです。夏の室温上昇を抑えてくれるでしょう。
北向きの窓には暖房熱が外に逃げるのを防ぎ、部屋の暖かさを保ってくれる断熱タイプのガラスが適しています。
専門家プロファイルでは、建築家の小木野貴光さんが、以下のようなサッシの色選びに関する質問に回答しています。
【質問(要約)】

現在、杉板の外壁の平屋を建築中です。外壁は経年変化しますが、YKKのプラチナステンとブラウン、どちらのサッシの色が将来的に見て調和するでしょうか?
【回答】

自然素材の外壁には、生地仕上げを合わせましょう。
自然素材の杉外壁に合う、サッシの色ですが、杉材は塗装するとは言え自然素材です。
オスモカラーも自然塗料ですので、色が入ると家自然の風合いが残ります。
その中の工業製品であるサッシ。
下手に色を付けたものにすると違和感が生まれます。
自然素材には、そのままの仕上げ・生地仕上げがあいます。
アルミサッシであれば、アルミの色を選びましょう。
株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所
https://www.ogino-a.com/
木製サッシを選ぶ際は、デザイン性や断熱性だけでなく、外壁の素材との相性も重要なポイントです。
専門家プロファイルでは、理想の家づくりに関する悩みを経験豊富な専門家に直接相談できます。
リフォームについて疑問がある方は、ぜひ専門家プロファイルをご活用ください。
サッシの性能を上げる窓リフォームの主な工法

既存の窓の性能を向上させるリフォームには、いくつかの工法が存在します。
ここでは、それぞれに特徴や費用が異なる主要な窓リフォームの工法を3つ紹介します。
- カバー工法で手軽に性能向上
- 内窓設置で断熱と防音効果を実現
- サッシ全体の交換(はつり工法)
状況と予算に合った、最適な方法を見つけましょう。
1.カバー工法で手軽に性能向上
カバー工法は、既存のサッシの枠の上に新しいサッシを被せて取り付ける手法です。壁を壊すような大掛かりな工事が不要であるため、手軽に実施できるのがメリットです。
工事は1箇所あたり数時間から半日程度で完了するため、日常生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。
騒音やホコリの発生が少なく、古いサッシを撤去する手間もないため、コストも比較的安く済む傾向にあります。
2.内窓設置で断熱と防音効果を実現
内窓設置は、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付ける工法で「二重窓」とも呼ばれ、断熱性や防音性を高める特徴をもちます。
既存の窓との間に生まれる空気の層が断熱材の役割を果たし、熱の出入りを大幅に抑制します。
外からの騒音も空気層が和らげてくれるため、交通量の多い道路沿いや線路沿いの住まいなどでは、騒音対策としても適しているでしょう。
工事は1箇所あたり1時間程度と短時間で完了します。
3.サッシ全体の交換(はつり工法)
サッシのリフォームにおける最も本格的な工法が、壁を壊して既存のサッシをすべて撤去し、新しいサッシを設置する方法です。
「はつり工法」とも呼ばれ、窓のサイズやデザインを自由に変更できるのが最大のメリットです。建物の構造から見直したい場合に適しているでしょう。
ただし、他の工法に比べて費用が高額になる点には注意が必要です。壁の補修や内装工事も伴うため、工期は2日から3日程度かかります。
専門家プロファイルでは、建築家の吉田武志さんが、以下のようなアパートの騒音問題に関する質問に回答しています。
【質問(要約)】

アパートに住んでいますが、上の階の生活音と、窓の外にある相撲部屋からの声に悩んでいます。防音カーテンは効果がありませんでした。有効な防音工事について教えてください。
【回答】

吉田と申します。栃木県宇都宮市で注文住宅建築とリフォームを行う工務店、ヨシダクラフトを経営しています。質問を読ませて頂きました。
1.まず、相撲部屋の力士の声についてですが、相撲部屋に面している窓の窓枠に樹脂製の断熱内窓を付けることをお勧めします。既存窓枠の内側に取り付けられるので、どこかを壊すことなく、簡単に施工できます。省エネや結露防止にも役立ちますが、遮音性も高いので、かなり効果があります。コストパフォーマンスが高いです。今ある窓に樹脂内窓を取り付けると、-40dBの遮音効果が得られます。これは、幹線道路の交差点における耳障りな騒音から一転、美術館や図書館の静けさへと劇的に変化します。
(中略)
2.次に上階からの音。簡単に出来る方法をザックリ書きます。上階の床廻りで、出来る対策として、子供が居て駆け回っているようなら、静かに歩いてもらう。フローリングの上に絨毯を敷いてもらう。椅子の脚にクッションを付けてもらう。
下階の天井で出来そうな対策として、天井裏に入れるようなら、なるべく厚く断熱性能の高い断熱材を入れる。高性能グラスウールで良いと思います。入れられない場合は、既存の天井のクロスと石膏ボードを解体して、下地を防振吊り木等に替えて、高性能グラスウールをなるべく厚く入れて、石膏ボードを2重貼りにする。
上階の床を解体して工事するより、下階の天井を工事するほうが、通常コストは安く済みます。この両方が出来れば、かなり音の環境は変わると思います。
引用:専門家プロファイル|上階および外からの騒音を防ぎたいです
内窓の設置は、外からの騒音対策に効果的な一方で、騒音の原因が複数ある場合は上階の床や天井の工事など、多角的な対策が必要になることもあります。
内窓の設置を検討している方は、ご自宅の状況に合わせた最適な防音リフォームについて専門家に相談してみましょう。
サッシリフォームの費用・補助金・業者選び

サッシリフォームを検討するうえで、費用や業者選びは欠かせないポイント。国や自治体の補助金制度をうまく活用すれば、負担を大きく軽減できる可能性もあります。
ここでは、リフォームの費用相場から業者選びの注意点まで解説します。
- 工法別の費用相場と工事期間
- 活用できる補助金
- 信頼できる施工業者の選び方
計画的に準備を進め、満足のいくリフォームを実現しましょう。
工法別の費用相場と工事期間
サッシリフォームの費用は、工法や窓の大きさによって変動します。主な工法ごとの費用相場と工事期間の目安は、以下の表のとおりです。
工法 | 費用相場(1箇所あたり) | 工事期間の目安 |
---|---|---|
カバー工法 | 4万円~20万円程度 | 数時間~半日 |
内窓設置 | 4万円~15万円程度 | 30分~数時間 |
サッシ全体の交換 | 8万円~50万円程度 | 2日~3日 |
これはあくまで目安の金額であり、選ぶサッシの材質やガラスの性能によって費用が変動します。
活用できる補助金
窓リフォームは、住宅の省エネ性能を高める工事として、補助金の対象になる場合があります。まずは国やお住まいの自治体が実施している制度を事前に確認してみましょう。
代表的な国の補助金制度が「先進的窓リノベ2025事業」で、高性能な窓へのリフォームに対し、最大200万円の補助が受けられます。
一般的に申請は工事を請け負う事業者が代行するため、制度の利用を検討している場合は、まずリフォーム業者に相談してみてください。
補助金の多くは予算に上限があるため、早めの情報収集が大切です。
信頼できる施工業者の選び方
リフォームの満足度を左右するのは、信頼できる施工業者選びです。
まず、サッシリフォームに関する施工実績が豊富かを確認しましょう。過去の事例を見ることで、仕上がりのイメージがつかみやすくなります。
次に見積もりの内容をチェックしてください。項目が明確で、追加費用の可能性についても丁寧に説明してくれる業者は信頼できます。
複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することも大切です。価格だけでなく、保証やアフターサービスの充実度も判断基準に含めましょう。
専門家プロファイルでは、建築家の中山秀樹さんが、以下のようなガラス交換に関する専門的な質問に回答しています。
【質問(要約)】

高層住宅のリビングにある連続した大型窓ガラスの1枚を交換します。メーカー名しか分からず、他のガラスと見た目を揃えたいのですが、元のガラスの種類を特定するにはどうすればよいでしょうか?
【回答】

こんにちは。
ご質問拝見いたしました。
ガラスにヒビでも入ってしまったのでしょうか。
恐らくは危険な状態でしょうし、見栄えもあるでしょうからなるべく早く直したいですよね。
まず、お住まいは”高層住宅”ということで分譲マンションと捉えてお話しさせていただきます。
分譲マンションには管理会社が”竣工図”といって完成当時の図面を管理しております。その中にガラスの仕様も記載されているはずです。
築年数や管理の質によっては竣工図を紛失している場合もありますが、まずは管理会社にお問合わせてみてはいかがでしょうか。
また、もしガラス仕様が残っていなくても、よほど特殊なガラスでなければサッシ屋(ガラス屋)さんが見ればほとんどが判断できると思います。
ただ、既存のガラスと新規のガラスとでは劣化の度合いが違いますから同じ種類であっても取替えた様子が分かってしまう場合もあります。でもそのために全て取替えるのは不経済ですよね。
窓は基本的に共用部扱いなので何れにしても管理会社には連絡を入れたほうがよろしいかと思います。
ガラスの表面加工の件ですが、どのような加工をご希望かで変わってきます。
たとえば曇りガラスのような加工はフロストガラスといってサンドブラストという処理で加工します。これは文字通りガラスに砂の粒を吹き付けて傷つける処理です。
そのほかに表面加工とは違いますが、飛散防止フィルムといって表面に張るフィルムもあります。
3Mというメーカーが主流ですが、探せばいろいろ出てきます。
この特徴は文字通りガラスが割れても飛散を防止してくれます。
また、模様のラインナップが豊富ですから、お部屋のイメージに合わせて選択することができるのと飽きたら張り替えることもできます。
ご参考になれば幸いです。
一刻も早いお取り換えができることを願っております。
引用:専門家プロファイル|高層住宅の大型窓ガラス交換で困っています
サッシリフォームでは、今回のような専門的な知識が求められる場面も少なくありません。信頼できる施工業者を見つけるためには、複数の業者から見積もりを取り、慎重に比較検討することが必要です。
専門家プロファイルでは、お住まいの地域の専門家を探して直接相談することも可能です。お気軽にご相談ください。
サッシを長持ちさせるメンテナンスのコツ

サッシの性能を長く保つためには、日頃のメンテナンスが欠かせません。少しの手間をかけることで、快適な窓環境を維持できます。
ここでは、サッシを長持ちさせるメンテナンスのコツを紹介します。
- 結露やカビを防ぐ日常のお手入れ
- スムーズな開閉を保つ定期メンテナンス
- 動きが悪い・重いときの原因と対処法
簡単なことから始めて、大切な住まいをきれいに保ちましょう。
1.結露やカビを防ぐ日常のお手入れ
結露やカビを防ぐには、日々のこまめな手入れが最も効果的です。放置すると、健康への悪影響や窓まわりの劣化にもつながりかねません。
冬場に窓ガラスへ水滴が付いたら、乾いた布で拭き取る習慣をつけましょう。この一手間は、カビの発生を抑えるのに効果的です。
また、定期的に換気することで室内にこもった湿気を外に逃し、結露になりにくい環境を作れます。
サッシのゴムパッキンにカビを見つけた場合は、中性洗剤で拭き取り、その後しっかりと乾かすことを忘れないでください。
2.スムーズな開閉を保つ定期メンテナンス
サッシの滑らかな動きを保つには、定期的な清掃が必要です。とくに、サッシレールにはホコリや砂が溜まりやすいため注意しましょう。
月に一度を目安に、掃除機でゴミを吸い取るのがおすすめ。古い歯ブラシなどを使えば、隅の汚れもきれいに取り除けます。
汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた液で拭き掃除をします。ただし、アルカリ性や酸性の洗剤はサッシを傷める原因になるため避けましょう。
洗剤が残らないよう、最後は必ず水拭きと乾拭きで仕上げてください。
3.動きが悪い・重いときの原因と対処法
サッシの動きが悪くなった場合、まずはレールを清掃してみましょう。ホコリやゴミが入り込み、戸車の動きを妨げているケースは少なくありません。
清掃しても改善しないときは、戸車の高さがずれている可能性があります。サッシの側面にある調整ネジをドライバーで回すことで、高さを調整できます。
左右のバランスを見ながら、少しずつ調整するのがコツです。無理な調整は故障の原因にもなるため、慎重に調整しましょう。
鍵穴などの金属部分に油性の潤滑剤を使うのは避けてください。油分がホコリを吸着してしまい、かえって動きを悪くする可能性があります。
専門家プロファイルでは、建築家の佐山希人さんが、以下のようなマンションの深刻な結露問題に関する質問に回答しています。
【質問(要約)】

築25年の分譲マンションで、我が家だけ結露が廊下に流れ出るほどひどいです。以前の住民が断熱材を撤去したことが原因かと考えていますが、根本的な対策と相談先を教えてください。
【回答】

佐山建築研究所 一級建築士事務所の佐山と申します。
質問に回答します。
相談内容を拝見する限り、「前住人の北側壁面の断熱材除去」に原因がありそうです。
解決には壁面とそれに接する天井(可能であれば床)も60cm程度室内側に断熱施工をする必要があります。
その際は、機密性の高い現場発泡の水発泡ウレタンなどを施工するのが望ましいと思います。
その対策をする前にもう一度結露の発生原因を考えてみることも必要です。
結露は、温度と湿度の関係で発生します。
冬は、冷たいもの(サッシュ、壁面、天井面)に空気に含まれた水蒸気が触れると結露が発生します。
これは夏場ガラスのコップに冷たい水を入れるとガラスの表面に水滴がつくのと同じです。
外気によって冷やされたサッシュや壁面、壁面から伝わった天井面に室内の湿気が水滴となって結露が発生します。
通気性を良くし、加湿器は使わず、室内に洗濯物も干さないとのことですので、できるだけ結露をおさえる努力はされているようですね。
それに加えて、次のこともやってみてはいかがでしょうか?
・室内の温度を上げすぎない。
(外部との温度差がありすぎると結露しやすい)
・室内の温度差をつくらない。
(閉め切りの部屋をつくらずに、できるだけ北側の部屋も南側と同じ温度湿度にする)
・生活蒸気(煮炊きやお風呂など)は、換気扇にて外部に放出。
・できれば、寝室も寝るときに閉めきりにしない。
(口から出る息にも水蒸気が含まれます)
・マンションの構造上の問題で、たまごんさんの部屋に水分が発生しやすいなんらかの原因があることを疑ってみる。これはマンションの管理者か専門家に判断してもらうしかないと思います。
最後の助言以外は、生活のしかたを工夫するだけで結露はかなりおさえられます。
言い換えれば、家庭によって結露発生の量はそれぞれ異なります。
生活の工夫で改善できれば、コストはあまりかかりません。
(後略)
引用:専門家プロファイル|マンションの中でうちだけ、外にまで流れ出る結露
結露やカビの対策は、日々の拭き掃除や換気が基本です。しかし、今回の事例のように、建物の構造や断熱性能に問題が隠れているケースもあります。原因がわからないひどい結露にお悩みの場合は、専門家プロファイルで専門家に相談し、根本的な解決策を見つけましょう。
サッシに関するよくある質問

最後に、サッシに関するよくある質問にお答えします。疑問をお持ちの方は参考にしてください。
主力製品の方向性などに違いがあります。YKK APは「APW」シリーズに代表されるような高断熱な窓、LIXILはアルミと樹脂の複合サッシ「サーモス」シリーズが主力です。
両社とも、既存窓に後付けできる高性能な内窓も提供しています。
どちらのメーカーも豊富なラインナップを揃えているので、地域の気候や予算、デザインの好みに合わせて最適な製品を選びましょう。
防犯性能の目安として「CPマーク」が付いた製品を選ぶとよいでしょう。
CPマークとは、官民合同会議の試験で侵入に5分以上耐えられると評価された製品に表示されるものです。2つ以上のロックが付いていることや、破られにくい防犯合わせガラスの採用が有効とされています。
ただし、CPマークは侵入を完全に防ぐことを保証するものではありません。日頃の戸締まりなど、基本的な防犯対策も必要です。
多くの場合、ガラスだけ交換できます。現在のサッシ枠をそのまま利用し、ガラスのみをより高性能なものに入れ替えることが可能です。
たとえば、一枚ガラスから複層ガラスに交換するリフォームであれば、断熱性が向上し、結露の軽減も期待できるでしょう。
ただし、防火地域に指定されている建物の窓には注意が必要です。法律で定められた防火認定仕様のガラスでなければ交換できません。
サッシの寿命は材質や環境により異なりますが、一般的に20年から30年が目安とされています。ただし、重要なのは年数だけでなく全体的な状態で判断することです。
開閉しづらくなった、隙間風が入るようになったなどの不具合は交換の目安。部品の劣化や破損が見られる場合も、早めに専門業者へ相談しましょう。
放置すると、断熱性の低下や雨漏りの原因になることもあります。早めの点検と対処が、住まいの快適性を保つことにつながります。
まとめ
本記事では、サッシの基本構造や材質ごとの特徴、リフォーム方法について解説しました。
サッシはアルミや樹脂など材質によって断熱やコストが大きく異なるため、リフォームの際は目的や予算に応じたサッシの種類や工法選びが重要。補助金制度を活用すれば費用を抑えられるケースもあり、快適性と経済性を両立できるのが魅力です。
サッシを選ぶ際は、自宅の環境やライフスタイルに合う材質を理解し、信頼できるリフォーム業者に相談しましょう。
この記事を読んでも「自宅に合うサッシがわからない」「費用や断熱性能に不安がある」と感じる方は、専門家が回答する無料Q&Aが充実した専門家プロファイルを活用してみてください。
あなたの状況に合わせた最適なリフォームのアドバイスを得られます。気になることがある方は、ぜひ専門家プロファイルをご活用ください。